『ゆるキャン△』第2話まで観る。松ぼっくりがかわいい。
「おいやめろ」「今度から本気出す」などから窺えるように、しまりんはそこそこに手慣れのねらー気質である。願わくば登場キャラクターみんながスラングまみれになりませんように。なろう系の安いメタネタとは距離をとってほしい。サイトーとしまりんの二人だけ(あるいは+1)くらいがちょうどいい塩梅。
しまりんが放つ「くぁwせdrftgyふじこlp」
第2話で志摩リン(CV:東山奈央)が発した「くぁwせdrftgyふじこlp」というのは古いネットスラングで、大きく広がったのがjis配列のキーボードが主流の時代だったことを考えると、持ってる端末はスマートフォン、文字入力もタッチ式/フリック式の若者には面白みどころか意味すら伝わりにくいのかもしれない。
そんな言葉にならない声「くぁwせdrftgyふじこlp」(以下ふじこ)ですが、過去に『のうりん』と『ワンパンマン』(※私は知ってる範囲で)で言語化ひいては発声化されたことがありました。
各作品でも、ふじこ以降の音のニュアンスは大きく異なっていて、
『ワンパンマン』は「ふじこぉぇるぴぁいぴぃぃぃ」
『ゆるキャン△』は「ふじこれぴーーー」
……と三者三様の解釈と表現をしておりました。軽率な文字起こし。
もともと音としてイメージの入っていない言葉なので、「ふじこ」の引用だと観客が分かるのはおそらく、
「くぁwせdrftgy『ふじこ』lp」
──とぱっと見でも目に入りやすく印象の残りやすい「ふじこ」の発声あたりから「これは『ふじこ』の引用だ」だ気づくのだと思う。
以下、参考にならない【参照リンク】
『のうりん』くぁwせdrftgyふじこlp
『ワンパンマン』「くぁwせdrftgyふじこlp」
『ゆるキャン△』のパノラマが映える美術
平地にテントを張ってゆっくりと周りの自然を見渡す。左右にぐぐぐーっとすべるPANのカメラワークがすこぶる映えるロケーション。語源でもあるので当然ですが。
夕暮れになると逆向きPANに。
サイトーとの電子文字通信のときも富士山を映した背景をティルトでぐーと降ろしてきたり写真サイズの静止画でキープしたりと、随所でカメラの振り方がすごい自然にキマってて上手い。
『ダイナミックコード』に求めていたカメラの振り方の正解がここにあるし、『just because』最終回のLINEのやりとりの演出、あれは退屈でマズかったなあ、と改めて感じる。
あとはリンがサイトーに送った写真画像が、写真だとわかるような演出として4:3サイズになったのか、風景写真は4:3で撮る──みたいなこだわりをリンが持っていてそのように指定して撮ったのか。そこがちょっと気になる。通信アプリのカメラ機能が要因の線もある。
第2話のアバン
サークル棟に入ってからクラス札を見ていくPOVのカットがいい。息が上がって「はあはあ」言う演技もちょっと長めにとってるところとか。そのあとの右足ブレーキ、床との摩擦抵抗でぐにぐになってるのがまたいい。
思えば第1話でも、登校時のなでしこが橋を渡りながら川を眺めるPOVがあったりして(川がまた綺麗なの)、POV好きにはたまらない画がちょいちょい出てくるのでオススメしたい。
まったりできる自然アニメ
『ヤマノススメ』が登りの描写や道中の風景を多く描き、山と向き合うことで人の成長という部分を描いていた(山登りの楽しさは言わずもがな)のに対して、『ゆるキャン△』では「ゆる」と冠しているようにそういった壁描写は(いまのところ)なく──強いて言えば金銭面──、むしろキャンプの設置描写などにリソースを割いて、キャンプって親しみやすいよ楽しいよ、というメッセージを前面に出してきているように思える。
このあたりが山や自然を題材にしていながらも微妙に両作品の違いが出ている部分かと。おすすめです。
そんな感じで〈『ゆるキャン△』を大真面目に観ている〉でした。
おしまい。
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