すっかり間が空いてしまいました。
2022年夏アニメのちょこっと感想メモ。序盤の話数だけを観た感想です。
話題作を観る気持ちが自分のなかで作れていません。本も溜まっているし、映画も溜まっているし、どうすればいいのやら。
そりゃ、倍速視聴もしたくなるわな、なんて思いつつレッツゴー。
2022年、夏クールで観たアニメのメモ
15本くらいは観たと思います。
『Extreme Hearts』感想メモ
歌手としてデビューするも大きな成果が出せず事務所との契約を切られることになった女の子・葉山ちゃんが、ふとしたきっかけでハイパースポーツの大会「エクストリームハーツ」に出会う話。
このふとしたきっかけというのは、比較的苦境のなかでも歌を歌い続けていた彼女の行動がもたらすものであって、全然「ひょんなこと」にはなっていないところが良かった。
大きなステージで歌いたい、という捨てきれない目標を叶えるために「エクストリームハーツ」というハイパースポーツの大会に出場して上を目指すストーリは、泥水をすすってでも夢に向かうと受け止めることもできます。が、ともすれば「腰掛け」みたいにも視えてくる。ただの売名というか、名前売りというか(同じだ)。
アイドルから声優に鞍替えします、みたいな。ほんとは演技よりも歌唱に関心が強いけど、まずは実績づくりから、みたいな。
当然、そこに愛はあるのかいと視聴者は思います。そういう受け止め方をしちゃう。なんかガチ勢に失礼じゃないか、と。
そこがちょっと危ないな、と思いながら観ていくと、私達が思い描いているいわゆる「スポーツ」とはかなり別ものである、という物語上の設定がちゃんと用意させているわけです。つまり、参加者は全員が基本的には芸事のバックグラウンドがあって、そのうえでハイパースポーツの修練も積んでいく。
一般的なスポーツ選手と交わって競うことはなく、まさにフィールドが違うのです。
それをみるにつけ、まあそれならいいかと。条件が同じならいいかと。
第1話、葉山ちゃんがご飯を食べる1カットがお気に入りで、ラフさ・リラックスの表現としてあぐらを組んで座っているわけですけど、これは彼女がアコギを長い間弾いてきた人間だからこういう座り方になったのだ、という説得力も多分に感じます。そういった彼女のバックボーンがさらっと伝わってきて良かった。
第3話まで観ましたが、初速衰えず今期でもなかなか楽しんでます。
『金装のヴェルメイユ~崖っぷち魔術師は最強の厄災と魔法世界を突き進む~』感想メモ
やっぱり「いてて。……本?」ですよね。「銀色のナイフ」くらいの奇妙さがある。
『金装のヴェルメイユ ~崖っぷち魔術師は最強の厄災と魔法世界を突き進む~』
図書室っぽい場所にいたら上から何かが頭の上に落ちてきて、それが本の形状をしていたと視認できたときのリアクションとして「いてて……本?」なんてことは絶対に言わない。
— 折田(兄).exe (@orita_no_ani) July 11, 2022
なんだその気の抜けた脚本は、と思うんですけど、最近はながら見の視聴者が多いから情報は音声化していかないといけない信条の結果かもしれないと思うと何も言えなくなります。どうしてながら見スタイルに合わせないといけないのか、それでクオリティが落ちてるのにその道を選ぶのかは、私には皆目わからない。あとは目が視えない視聴者のことを考えて、音声化するという意義もありそうです。結局いつもこの考えに基づいているかも、と思って思考は終わります。
第2話まで観たところ、第2話でだいぶ立て直した感じがあったので、第1話の構成というか導入があんまり上手く行っていなかったんだと思います。
導入としてやらないといけないことに追われて足元がぐらついてましたから。第2話でこの物語のやりたいことがようやくわかってきた、ああこういう作品なのか(ここを楽しめばいいのか)というのが掴めてきた。内田真礼のキャスティングがばっちり魅力を引き出しているかと訊かれると、そうとも思わない点はあるけれど。
ここを楽しめばいいのか、がわかってもそれ自体が面白がれるかはまた別の話で。
『金装のヴェルメイユ~崖っぷち魔術師は最強の厄災と魔法世界を突き進む~』第2話より
ただ、胸の豊満な女性が特に好きでもない私にしてみても、そのカラダだからこそできる魅せ方ってあるよね、そう撮れば魅力的だよねという演出の部分(趣味の部分?)は気が合いそうな気配。そこを追っていきたい。ただのstttフェチじゃん、と言われそう
『黒の召喚士』感想メモ
異世界に転生する際にすべての記憶を引き換えにして、S級スキルを持って異世界の暮らしを始める話。異世界転生(召喚)って映像向きなのか、なんて議論はもうあんまりしてないのかな。
冒頭の「異世界って知ってるか?」のセリフは「熱膨張って知ってるか」のパロディなのだろうか、と考えてました。だとしたらその……視聴者層との乖離はいわずもがな、エンタメの賞味期限的にもきついものがあるな、大丈夫なのか原作者と脚本よ、といきなりのジャブを食らい、説明パートが頭に入ってこなかった(3回繰り返してようやく言いたいことを理解)。
普段から異世界ものの設定と整合性のあやふや具合には閉口ぎみなのに、本作の「記憶」の扱いももうよくわからない。考えたくない。
悲しかったのは、仲間にしたスライムが言語を話せないから、主人公がオウム返しを繰り返すだけのASMR音声作品でたまにある出来の悪い脚本みたいなやりとりをしてたところですね。
低空飛行しそうな感じを見届けるか、見送るか。たぶん見送るでしょう。
『異世界薬局』感想メモ
ディオメディア制作の異世界アニメ、通称:「ディ世界薬局」。ほんとにみんなどんだけ現世に飽き飽きしてるんだ。ここで戦えよ(ドン!!!!)
異世界チート系、とただしく分類できるほどの作品を観ていないので見当違いかもしれませんが、この作品もそのエッセンスはあると思うのです。新しい環境に身を置き無自覚に強大な能力を発揮して主人公が無双する話、という型にいったいいくつの作品が当てはめることができるのだろうか。
そういった作品の”クサさ”は基本的にキービジュアルから察知して主体的に鑑賞することはめったにないのですが、本作からは鑑賞後もその臭みはあんまり感じませんでした。その要因は、まだ明確な無双をしていないこと、あるいは無双の規模の小ささから来るものかと思ったのですが、ひょっとすると、女性声優の起用にあるのかもしれない、と思った次第。
もちろん主人公のファルマくんが謙虚なキャラクター性を保ったままというのも大きいですが、この純朴な少年にCV:豊崎愛生をキャスティングしていることも効いてる気がしてならない。うまい具合にチートに付き物の鼻持ちならない感じの脱臭に成功している。
もしかしたら「異世界チート」なんて言葉で片付けるのはもったいないかもしれない。ディオメディアがちゃんと作ってるかもしれない。
けっこう楽しんでます。おすすめです。
『メイドインアビス 烈日の黄金郷』感想メモ
いま観た10本ほどのなかだとTOP3に挙げてもいいかな、というくらい”お上手”な作りでした。
そのまま1期の続きではなくて、1期のあとの内容である劇場版があって、その続き……と同じ場所の”過去編”が並行して展開されるのか……といった感じの期待感まで膨らませた第1話。すごい良かったです。
マッチカットによるパートの繋ぎがお手本級で、「マッチカットってなんですか?」って質問にはこの1本を魅せると理解が早いのではないかと。
リコたちが新しく出会うヴエコという少女の声がすごくマッチしていて、CVは寺崎裕香なのですが、ものの見事にこれまでの私の視聴歴と被ってなくて新たな発見。
あと音響がめちゃくちゃいいです。ルミナスよりもいいかもしれない。どうしてかわからないですけど。ケビン・ペンキンの劇伴にも耳を傾けてウォッチしましょう。
おしまい:2022年夏アニメのおすすめが決まってきそう
まだ決まりませんね。決まってから書けよ、と思います。自分でも。
おすすめもとい、楽しんでいる作品は
- 『邪神ちゃんドロップキックX』
- 『メイドインアビス 烈日の黄金郷』
- 『Extreme Hearts』
- 『異世界薬局』
あたりです。
挙がっていない作品は、あまりのれなかった or まだ観てない(観れない)のどちらかです。たぶん『よふかしのうた』『リコリス・リコイル』は観たら好きになると思います。
そんな感じで、〈2022年の夏アニメをちょこっと感想メモしておきます。その2〉でした。
おしまい。
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