原作とか未読なんですが、アニメはまだ継続視聴中です。
とりあえずメリィさんが身体のライン・精神状態・表情等、なかなかに魅力的なのでそこはチェックすべきですよね。2016年でのヒロインランキング10位入りは間違いない。
これまでの『灰と幻想のグリムガル』への評価
第8話の前に、アニメ『灰と幻想のグリムガル』について少しだけ話しをしたい。
制作スタッフは
原作:十文字青(オーバーラップ文庫)
アニメ制作:A-1 Pictures(おおきく振りかぶって、アイマスシリーズ、うたプリシリーズ、SAOなど)
監督:中村亮介(あいうら、ねらわれた学園)
といった布陣。
物語として視聴者を引っ張っていく作品ならば、何よりもテキストが肝心だと思っています。が、この作品はそのあたりがどうも薄い。第1話観ていて思ったんですが、台詞回しがキツイ……。
いやほんと……、キチい……。
単なる、「若者が遣う言葉が受け付けないおじさん」的な反応では片付けられない、鳥肌がぞわぞわする感じ。
台詞だけがあって、心の通じ合わせ(つまり会話)がない
同時期に放送していた『だがしかし』も現代っ子風というかまあまあな口語調だなと思うんですよ。
ココナツの「何々だわー」みたいな感じ。
あっちは割とすんなり入ってきたけど、グリムガムはなんかキャラクターの思考が想像できなくて戸惑う。あんなにモノローグにテキスト割いているのにどうなっているのやら。
「これだからラノベ原作は云々~」ってやっぱり良くないとは思うんですが、打率が低いのもまあ事実といえば事実なわけでして。特に会話。やりとりがくどかったりつまんなかったり。「あなたに合わないだけでしょ、老害乙」でも全然構わないんですけどね。
ユメがなんか言い間違いしてハルヒロが「〇〇じゃなくて××ね、一応」みたいなあの面白くないワンクッションとか、この先もやってくのか?
「バリントンじゃなくてハラディね、イチロー」ぐらい言えばおもしろいのに(面白くはない
あれが現実世界からグリムガルにやってきたことによる言語や文化の齟齬に何かしらの手掛かりとして繋がってきたら手のひら返して猛省するつもりですが。ただのおもしろ息抜き会話シーンとしてあのやり取りなんだったらまずいですね。そりゃ生き抜けるもんも生き抜けませんわ、つって。
背景に目がいく
街の背景はとても綺麗。あいうらでもあった水彩っぽい淡さはファンタジー系の世界ということで一層雰囲気が出たものになっていると思います。
挿入歌は主張が強すぎたり尺を飛びだしてるだろと思う場面がちらほらある。
『灰と幻想のグリムガル』wikiには「一部作曲にフィルムスコアリングを採用してます」の文面があるけど、フィルムスコアリング知ってますか? レベルだったりもする。クレしん『オトナ帝国-』のバスを強奪するまでのシーンと音楽、ああいうのがフィルムスコアリングと言えるのでは。
OPラストのビー玉はキャラクターとリンクしていて、幾つか(何人か)は弾かれてしまう、という演出が入っているのだろう。「弾かれる」の解釈は各々想像してください。
主題歌はED曲が好み。私的にNIKIIEが好きというのが大きいんですが。
第八回(#8)のBパート,特殊Cパートは良かった
ED曲が流れて雪が振って寒そうに並ぶ二人って『青い花』を思い出しますね。
あれもED曲がすげーいい仕事してるんすよね。音量使いかた含め。まだ未視聴の人は是非。私がオススメできる数少ない作品です。
メリィが笑うカットすごいいいです
「そうね」とか「わかった」とか返事くらいしかしなかったのに、「服を繕わないといけないけど」なんて、ここにきてようやく返答がきたんですよ!
全くきゃわいいなあ。
でもそのあとの「服も魔法で直ってくれれば──」には「そうね」で返すこの距離の取り方。
全くきゃわいいなあ。
なつ「安済知佳びいきが過ぎるんでない?」
──まあ否定はできませんね。高坂さんといい当たり役ひいてるなあ。
反響する問いかけ
音響で「ほーん」と思ったのが、メリィを街まで送っていく道中、街の門に入るシーン。
「ハル」の愛称にハルヒロが気づき、メリィが「嫌だった?」と訊ねる。
ここで門の壁にメリィの声が反響するんですよね。
なつ「ほーん」
いや、ほんと「ほーん」くらいの感想しかでてこないので恐縮ですが。
見た感じ木製の閂つきの扉があるし、外壁もコンクリみたいな固い材質というよりは赤土レンガ系なようだしこの開けっぷりでそこまで反響するか? と思わなくもないですが……まあ、こんなことしてましたよって話。
素晴らしき肌色の視線誘導マジック
ここ凄い。振り返った後ろ姿。十中八九 太腿に目が行くと思うんです。決して私にやましい心があるせいじゃない。
うまいなあ。
見送るハルヒロ。
歩くメリィが奥への動きを、降り落ちる雪が縦の動きをつくっていて、画面はFIXですけど退屈な画面にはなっていない。
けっこういい回になったんじゃないかな──という感じの感想で締めたいと思います。
第8話 「君との思い出に」
脚本:中村亮介 絵コンテ:工藤進 演出:工藤進
作画監督:蘇武裕子・竹本未希
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