【アニメ】『はじめてのギャル』は主人公以外の全ての時間が止まってしまっている

はじめてのギャル1話 アニメ感想文
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はじめてのギャル』観ました。

これが世に言うイキリオタクってやつかぁ。お前らに教室での発言権なんてないんだよーだ、って懐かしい気持ちで見てました。

キタエリがギャル役やってくれていて、それだけでなんだかテンションが上がる。本ビッチか甘ビッチか、はたまたワナビッチなのかまだ全然わかりません。ほんま天性の(ry

トレーラー観たときは期待度 中くらいだったのに、いざ箱開けて観ると松木さんのモノマネがしたくなるようなアニメでした。といっても次も継続するんですが。一回戦で終わりなんて寂しい、とか言われたい。

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「なにこのテンポ、ダメダメね」とか言われたい

「テンポが悪い」

アンチのとりあえず言っとけ系の常套句&決め台詞。

適当な状況であっても口にしようものなら語彙力を軽んじられるような逆転現象()が起こっていて、なんだか口上にも筆にも乗せにくいような昨今ですが、「テンポが悪い」状態というのはどうしたって存在するわけですよ。

言語化すると伝達齟齬が発生しそうなんですが、恐れつつ言ってしまえば、

 

お話の展開リズムがとぎれとぎれになっている状態を指して「テンポが悪い、テンポが不安定だ」という意味で用いるのが真っ当な使い方のはずである。

ようするに不整脈のようなものです。展開不整脈。ジェイソン・ステイサムみたいになっちゃった。

ただ遅いから、という場合には使えないが、(ペース、リズムとして)遅い場合に使えなくとも、走り出しが遅いという意味合いなら使える、と思う。走り出しが遅いのは前の行動を引きずっているから。作中でいうと「いつまでその問答(ネタ)を引っ張っとるんだ?」のような。

たとえば、「8・16・24・32」と進む8飛ばしのリズムも「2・4・6・8」で進む2飛ばしのリズムも間隔が安定しているのでテンポそのものは悪くない。

「8・16・24」とくれば次の予測──32という予測が立つところで「33」が来たらどうか。予測と均衡が崩れる。ここの違和感が、「テンポが悪い」と感じる要因になっている。

 

「おい」「はい」

「おい」「はい」

「おい」「─────はい」

 

このラグが「テンポの悪さ」を生む。

大切なのはアクションよりもそのあいだの「間」(次なる助走)にある。「間」こそテンポの重要な担い手でありコントロールの難しさ危うさといった本質部分になる。と思います(自信なさげ

で、テンポが悪いことによる影響としては、

ダレる→緊張感緊迫感が無くなるってところですかね。画面への集中力も散るし、物語ののめり込みからも浮上する。このあたり諸々かと。もったいないですね。

わかりにくいですか。

齟齬が発生したみたいです。

「さっきから一人でナニしてんの?」とか言われたい

はじめてのギャル1話
『はじめてのギャル』一話より

ハート目のハイトリップ感というか破壊力は凄まじいなと。

 

主人公の妄想及びイメージ映像が長いですね。
脳内会議、会議未満のごちゃごちゃが多いですね。ほい、早く次行け。テンポを乱すな。

これ脳内映像なわけですが、主人公(名前を覚えていない。CV:浅沼晋太郎お兄ちゃん)の脳内ですから現実ではないのです。当たり前です。

では彼の周りの現実はどうなっているのか。リアルタイムはどうなっているのか。

 

止まってるんです。DIOもびっくり。

よしんば「主人公以外の全員が、主人公が現実に戻ってくるのを待ってる」と言い換えることもできるでしょう。実は彼はトゥルーマンなんじゃないか、なんて。

止まってしまったリアルタイムに”リアルな手触り”なんてあるわけもなく。
主人公の考案も選択もみんな待ってくれるので焦る必要もない。

男女の駆け引きに「焦燥」がないなんて。ノーベットのオセロくらい興ざめですよ。

だから主人公がギャルをゲット(この人をもの扱いみたいな形容、ヒドいな)できるかどうか、といった部分でのハラハラは視聴者には伝播してこない。イージーだなあ茶番劇だなあ、としか思えない。一話にして恋人関係が形成されそうなんで、そもそもこの物語の主題はそこではないってことだったんですけど。

ここからあとの10話くらい毎回爆発希望案件なのかもしれないですし。

ひとつ言えるのは応援したくないタイプの童貞ですね、は。

 

かくゆう私も……

はじめてのギャル1話
『はじめてのギャル』一話より(gif)

 

耳に吐息をかけられるときの暖かみ表現としての薄ボカシがいい。実際、空間が歪むほどとなると飛行機のジェットエンジンくらいの凝縮された高熱が発生しないとお目にかかるのはなかなか難しいとは思いますが(ちょうど『アクティヴレイド -機動強襲室第八係-』のウィルウェアが飛行・ホバリングしてたときのあんなような高熱)、まあそこはあくまでも主人公のイメージ映像ですから。熱いのがお好き、ってことでひとつ。

はじめてのギャル1話

EDの口紅でハートを書くやつ、『エイズの世界にようこそ』を思い出しました。

みんな童貞じゃないっぽいしおれっちも早く童貞を捨てたい相手とかどうでもいいみたいなくだらない理由で、しかもギャルは貞操意識 低そうみたいな偏見と幻想を主な理由として、一人の人間を軽んじたようなことをするなよって、裏メッセージだと思いました。あるいは主人公の悲劇的な未来の暗示。

おー怖い。

 

おしまい。

参照リンク

アニメ『はじめてのギャル』公式HP

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