2022年12月、Amazon payが国税の納付に利用できるようになりました。その名も、「pay払い」。
チゲ鍋みたいなネーミングセンスは置いておいて、何がお得で画期的かというと、納付をしながら実質的にポイント還元を受けられるという点です。脱税ダメ、ゼッタイ。
以前まではコンビニや銀行で現金払いをするか、押し付けられる手数料に泣き寝入りしながらクレジットカードで払っていました。納めていました。クレジットカードの利用額で還元されるポイントと利用手数料が上手に相殺できる方もいれば、却って損になる方もいました。
しかし今回「Pay払い」が導入されたことにより、手数料は無料になるわポイント還元も狙えるわと、とてもいい風が吹いています。
なかでも私は「Amazon pay」に目を光らせています。
仮に納付額が10万円だったとしましょう。
このとき、クレジットカードで直接納付をするんじゃなくて、クレジットカードで一度Amazonギフトカードをチャージ(購入)したあとに、そのAmazonギフトカードを使って納付をします。
この納付ルートなら、還元率が2%のクレジットカード(例えばAmazonマスターカードがそれである)を間に挟めば10万円分のAmazonギフトカードのチャージ→納税で2000ポイントの回収ができるわけです。”還元されるポイント”は使用するクレジットカードによって変わってきます。
しかも手数料無料です。これはやらない手はない嘘ではない。
一般消費者だと所得税くらいしか新サービスの恩恵にあずかれそうな勘定はありませんが(かろうじて相続税?)、自営業などの個人事業主は消費税を納める機会があったりしますから、ぜひAmazon payとAmazonギフトカードを活用していきたい。
そのあたりの話をもう少し詳しく。
では始めます。
【2024年12月追記】12月の国税庁の発表で、2025年2月から分割メソッドは使えなくなるそうです。急ですね。「お控えください」という曖昧さもさることながら、30万以上はダイレクト納付などを提案しています(国税庁が)
Amazonギフトカードで支払いができる「Amazon pay」とは
基本の説明から。飛ばしてもよし。
「Amazon pay」というのは、paypayやd払いのような電子決済サービスです。Amazonのアカウントを持っていれば利用可能で、アプリをインストールしたりはしません。
Amazonギフトカード残高と登録したクレジットカードのどちらかを支払い方法として選択できます。「d払い」でいうところの、dポイントとアプリに登録したクレジットカードの関係と理解してもらえれば。
特徴として、Amazonギフトカードの残高から支払った分に対しては還元が発生します。還元率はプライム会員なら1%、通常会員だと0.5%となっています。還元方法はAmazonポイントではなく、Amazonギフトカードで戻ってきます。
1万円分のギフトカード消費で、翌月あたりに100円分のギフトカードが付与されるわけです。
で、これは通常のAmazon payのルール。
肝心の国税の納付に関してはルールが異なります。引っ張ってすみません。
国税の納付に利用できるのは「Amazonギフトカード」のみ
申告所得税はじめ数多の国税をamazon payで納める場合、支払いに利用できるのはAmazonギフトカードの残高のみ。クレジットカードからの支払いはできません。しかも還元の対象外。
つまり、こういう図になります。
「じゃあ、Amazon payで納付するメリットは手数料がないとか自宅で完結ってだけなのか?」というと、そんなことはありません。
面白いのは、Amazonギフトカードの購入(チャージ)にクレジットカードが使えるという点です。
ギフトカードをチャージして、クレジットカード利用分のポイント還元を狙う
国税の納付においてはAmazon payの利用自体では還元は得られないので、対応策として下のリストの3番目を目指します。
Amazonギフトカードをチャージする際にクレジットカードを利用することで、クレジットカードの利用還元率分のポイントが拾えるわけです。ここにポイ活の勝機(浅い知恵)のようなものがうっすら視えてきます。
クレジットカードの利用還元率が1.5%なら、10万円の納付で1500円分のポイント還元。30万円なら4500ポイントの還元ですね。還元のあるクレジットでAmazonギフトカードをチャージするのです。
本記事は3月の確定申告と所得税の納付を中心に据えており、所得税をAmazonギフトカードで支払おうというお話です(pay払いの上限は1回30万円ですが、30×2回というふうに分割で納付する方法は認められているとのこと
【2024年12月追記】12月の国税庁の発表で、2025年2月から分割メソッドは使えなくなるそうです。急ですね。「お控えください」という曖昧さもさることながら、30万以上はダイレクト納付などを提案しています(国税庁が)
所得税が30万円っていうのはどれくらいなのかなって調べたら、年収が650万円~700万円くらいの方々でした。控除とかちゃんと計算してないですけど。私なんぞおんぶにだっこです。本当にありがとうございます。
それはともかく、今回の方法を簡単に要約すると「結局はクレジットカードで納付相当額を支払うからカードの還元率だけポイントが戻ってくるし、手数料もいらないからお得に納付ができる」……ようなもん、という感じになります。
Amazonギフトカードをクレジットカードでチャージする方法
なにはともあれ納付する金額だけのAmazonギフトカードの準備が必要です。早速チャージしましょう。
Amazonギフトカードのチャージ方法は以下の手順でおこないます。
- Amazonギフトカード チャージタイプのページでチャージしたい金額を入力する
- 購入方法(決済方法)を「クレジットカード」に設定する
- Amazonギフトカード購入の注文を確定する
- 5分ほどでギフトカード残高に反映する
Amazonギフトカードのページ右側にあるボックスから金額を選択、または任意の金額を入力して「今すぐ購入」をクリックします。即購入とはならず、レジ画面に移動します。
レジ画面でお支払い方法を「クレジットカード」にします。利用するカードを選んで下さい。
あとは注文を確定してチャージ完了。
現金でAmazonギフトカードをチャージする方法あれこれ
銀行ATMやコンビニでAmazonギフトカードをチャージする方法については別記事に譲ります。
まとまったお金の場合、銀行ATMが一番楽ですけど還元が一切ありません。
パートナーの納付分は「Eメールタイプ」を購入すればOK
「pay払い」での納付は、支払人と納付義務のある人間の名義が一致していないといけないと思われます。ふるさと納税の支払いが本人でないと控除されないルールと同様ですね。
しかし、配偶者(ここでは妻とします)がクレジットカードを持っていないとか、所持しているカードの還元率がよくないとか、家計は一緒にしたいとかいろいろな理由で、カードの支払いは一箇所にしたいという場合もあります。
そういったときは、夫は自身のクレジットカードを使って「Amazonギフトカード Eメールタイプ」を購入します。メールの送り先は妻のメールアドレスです。
Eメールタイプとチャージタイプを間違えないように。
「Amazonギフトカード」ページより
妻は受け取ったメールに記載されているAmazonギフトカード番号をメモして、自身のアカウントでAmazonにログインしたのち、「ギフトカードを登録する」の画面にてメモした番号を入力します。
これで、妻のアカウントにもAmazonギフトカードがチャージされました。使ったカードは夫の所持するクレジットカードです。
こんなふうに、ひとつのクレジットカードで複数の目的のアカウントにギフトカードの残高をチャージすることができます。あとはパートナーが自ら国税納付サイトを通してAmazon payを起動し、チャージされたギフトカードを消化して納付すればいいのです。
あらためて、Amazonポイントが2%付与される理由について
さて、さきほどの画像ではAmazonマスターカードでAmazonギフトカードをチャージすると、2%のAmazonポイントが獲得できました。
これは、私がプライム会員かつAmazonマスターカード利用者なので、Amazonでの利用のほぼすべてに2%のポイント付与がなされるためです。Amazonでの買い物を対象にしているという意味で、Amazonギフトカード単体には還元ポイントは付いていません。
つまり、楽天カードやpaypayカードでAmazonギフトカードを購入してもAmazonポイントを獲得することはできません。代わりに、楽天ポイントやpaypayポイントが利用分として還元されることになります。
この理解よろしいでしょうか?
本記事で再三主張している「ポイント還元が狙える」とは、Amazonポイントに限らずカード利用によって還元されるポイントのことです。
できるなら還元率の高いクレジットカードを使いたいものです
最近のクレジットカードの還元率というと、平均は1%でしょうか。年間100万円使えば還元率が上がる、みたいなカードもあります。年会費が無料、だったかしら。
あんまりおすすめできないのは「楽天カード(Mastercard)」で、Amazonでの買い物に至ってはたしか還元率0.2%なんですよね。500円使ってようやく1ポイントっていう。どういう経済制裁なんでしょうか。お得なカードを用意したいところです。
- Amazonマスターカードの詳細を見る
- プライム会員になって2000円以上の買い物で1000ptキャンペーンもやってます(Amazonギフトカードのチャージは対象外)
【国税の納付】Amazon payでAmazonギフトカードを優先して使う方法
Amazonギフトカードの準備はこのくらいにして、Amazon pay決済の操作に移ります。
>「国税庁ホームページから直接アクセスする場合(PDF/822KB)」
pdf内5番の手順からAmazon payが起動します。
国税スマートフォン決済専用サイトにアクセスすると、下のような画面が出てきます。
注意事項の同意にチェックを入れて「次へ」をタップ。
Amazon payを選択します。ボタンにチェックを入れたら「次へ」。
「amazon pay」のボタンをタップするとAmazon payに移動します。
Amazon Payにログインする
Amazonで使用しているメールアドレス・パスワードを入力し、ログインします。
支払い方法は「Amazonギフト券」に設定されてます
ログインが済んだら上の画像の画面が出てきます。
すでに納付分のギフトカードはチャージしてあると思うので、そのまま「続行」ボタンをタップしてください。
国税スマートフォン決済専用サイトに戻ってきます
支払い方法にAmazonギフトカードを選択した状態で国税納付サイトに戻ります。
納付内容を確認しつつ、画面を下の方へスクロールさせます。
スクロールさせていくと「納付」ボタンがあります。金額も確認ができたらタップしてください。納付手続きが確定されます。
納付内容をダウンロードしておこう
手続きが完了したあとは、完了ページに「納付内容をダウンロード」というボタンがありますので、別のページに移動せずに先にダウンロードしておきましょう。あとからこのページには戻ってこれず、証明手続きなどがややこしくなりそうです。
pay払いは領収書が発行されませんが、AmazonPayの利用履歴(Amazonギフト券の利用履歴と同じ)を参照することで納付額の記録を調べることはできます。これも何かのときのために一応覚えておきましょうか。
おしまいに:所得税や消費税でポイント還元とは、いい時代になりました
確定申告も納付もネットの発展のおかげで簡単になってありがたい。たしかにそうですが、それはそれとして税負担が重いよ、まったく。
クレジットカードを間に挟めばポイント還元を得ながら納付ができます、というお話でした。
納付額が高額でも、2月と3月に分けてチャージをしていれば利用限度枠を圧迫しなくて済むメリットもあります。ひと月に一括だとちと苦しいところがありますからね。その苦しさがちと羨ましかったり……。
そんな感じで〈所得税がAmazon payで納付できるようになったのでAmazonギフトカードのチャージをしておこう〉という話でした。
おしまい。
関連リンク
クレジットカードがない方でも、ファミペイを使えば2%の還元が受けられるという話のネタもあります。
これも国税の納付にフォーカスしたものを別記事に書く、かもしれません。わからん。
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