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アニメ「いもいも」の第3話を科学する

いもいも第3話 アニメの話

第2話の背面跳びの話題もさることながら、第3話での横長構図こと行き過ぎたダッチアングルには驚かされました。次はどんな作画で楽しませてくれるんだろう……どんなワクワクを与えてくれるんだろう。まるでピクサーの新作を待つような、そんな気持ちどっか忘れてないか?

先週先々週に放送された2話3話の画面や八面六臂の武遊のクレジットを観るに、ハードな現場の状況も想像に難くないですが、なぜそうなるかについてはプロの方が言及しているのでそっちはおまかせして、スケジュールが厳しい状況でどう凌ぐのか、どう凌いだのかを考えたほうがわたしには有意義な気がしてます。どこまでいっても結局わたしは一視聴者ですし。

以前、ワルブレ放送時にも「キャラクターの動きが固くて、違和感のあるオフ台詞が頻繁に起こるとスケジュールのヤバさを予感させる」と言ったように、スケジュールが壊滅的でコンテからしてヘタれている場合、オフでの台詞率が増す傾向にあります。

(※オフ台詞とは、話しているキャラクターの口元がフレーム内に映ってない状態の台詞のこと)

ワルブレ 波
『聖剣使いの禁呪詠唱』第6話より

 

いもいも第3話2-116コマ
おにいちゃん、どうして黙ったままなんですか?」/『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』第3話より

 

それはひょっとしてギャグで言ってるのか? と思わずにはいられないメタ台詞がグッド。
口など描かなくてもキャラクターが揺れる=喋ってるって発想はもはや『ひょっこりひょうたん島』のそれと同じ。

話がそれました。

-オフ台詞が多くなる理由は先に述べたように、
口セルなどキャラクターの表情を描く手間をかけられないスケジュール上の逼迫や、描いたはいいけど「口パクの合ってなさ」には視聴者もわりかし敏感なので”描き損”はなるべく避けたい、などがなんとなく考えられます。

それでも何らかの画は完成させないといけないので、対策として、キャラクターの口元を映さなくても物語の進行が成り立つような、喋るキャラクターの顔を映さない構図、または負担の少ない構図での撮り方が重要になってくる。

顔を映さないといっても、首から下を全部フレームに収めると、それもまた負担のタネとなりえるので、結果、大量の肩越しショット(もといリバースショット)や類型ショットが生まれたりします

納期までの期間が短い→顔を描くカットを減らそう→肩越しや背面のカットが増える。

こういう流れだと思います。素人なのであくまでも予想です。

では、実際に『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』の第3話はどうだったのか。
肩越しショットが多かったのか。

 

やりたいやりたいと思っていた「本編のカット数を数える試み」に挑戦するときがきました。

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本編のカット数とサイズを分析する

観ながら取ったメモはこんな感じです(オフ台詞のカウントやめました)。写真は二回目のカウントのときのもの。オフ台詞も数えたプロトタイプ的一枚目はTwitterにあげました。

 

いもいも第3話メモ
(ページ下に、まとめてテキスト化してます)

 

カット数は落ち着いていたし、つなぎ目が難しいような編集も特になく、カメラの回り込みやリヴィールもなく、エフェクトもなく、モーショングラフィックスが入る余地もなく、教材としてちょうど私でも挑めるくらいのレベルだ、なんて謎の自信が芽生えた次第。

しかし実際にやってみると、ロングショットとミディアム・ロングショット、ミディアムショットとミディアムクローズアップなど、自分の中にそこまで明確に線引できてなくて、「これはこっちでいいか」的な甘々なジャッジ炸裂です。

肩越しショットに振ったほうがいいんじゃないか、なんてのもミディアムやバストショットに分けてしまったり……。ミディアムクローズがいわゆるバストショットなんだけど的なのもあったりして、ややこしい。

フレームと被写体のサイズ

今回の、被写体とフレームのサイズ感の大まかな分類ルールは以下の通り。

いもいも第3話

ロングショット……全身が収まるような画角で撮られたもの。第3話は部屋ばっっっかりだったのでロングそのものが怪しいですが、部屋全体を撮ろうとしたもの、ミディアム・ロングショットもここに含めました。

いもいも第3話

これぐらいがミディアム・ロングかなぁと。

いもいも第3話

 

ミディアムショット……腰あたりから顔までを収めたサイズ。

 

いもいも第3話

バストショット……胸から顔まで収めたサイズ。

いもいも第3話

クローズアップ……顔全体で画面が占められたサイズ。

いもいも第3話

exクローズアップ……顔のパーツにまで寄ったサイズ。exはエクストリームの略。


いもいも第3話

肩越しショット……前景に配置されているキャラクターの体が画面の1/3ほど締めた場合は肩越しと見なしました。前景が胴体などの場合も同様。二人の会話シーンでも手前のキャラクターの表情は描かなくて済む利点があります。

いもいも第3話

背景のみ……背景だけのカット。エスタブリッシング・ショット。

いもいも第3話

アイテム……小道具(プロップ)にカメラが寄った場合など。

いもいも第3話

横長構図……ちょっと横になります(唯一意味のわかる横長演出がここでは?)

いもいも第3話
上11枚の画像は『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』第3話より引用

-対面の二人(横)……これもミディアムロングショットの範疇なのですが、カメラがこの位置まで移動してくれたのがすごい嬉しくて、ピックアップしました。崩した足を描くのが面倒くさいからってベッドを前景にしてるあたり最高のカットですよこれ。

以上、少し自分採点が強い傾向がありますので、与太参考程度でお願いします。

Aパートの振り分け

Aパートのカット数、114cut

  • ロングショット、8
  • ミディアムショット、26
  • バストショット、25
  • クローズアップ、9
  • exクローズアップ、0
  • 肩越しショット、20
  • 背景のみ、6
  • 対面横、1
  • アイテム、0
  • 横長構図、18

Bパートの振り分け

Bパートのカット数、89cut

  • ロングショット、9
  • ミディアムショット、16
  • バストショット、19
  • クローズアップ、17
  • exクローズアップ、1
  • 肩越しショット、12
  • 背景のみ、6
  • アイテム、4
  • 横長構図、5

アバン

アバンのカット数、5cut

背景2、肩越し2、バストショット1

いもいも第3話メモ

肩越しショット+αがオフ台詞

恣意的なオフ台詞と呼んで差し支えないのはだいたい40カットくらいでしょうか。40/203cut(どんぶり計算)という数字は多いのかどうなのかわかりませんが、個人的には数える前よりも少ない印象です。もっとゴマカシが効いてた気がしていたんですが。

 

……うん。

数えてみたはいいものの、何が成果なのかわからないですね。辛いです。半日消費したのに。

そして次の回が始まるのです。

参照リンク

アニメ『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』公式サイト

 

 

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