先日、FOSTEXのスピーカー「PM0.3」を購入しました。開封から初期セッティングについては下の記事に。
このスピーカー、私好きになったわって記事です。おおむね好評(自賛
シックなカラーのPM0.3ホワイトもエージング期間を過ぎて、気持ちよくスピーカーライフを堪能していたわけですが、問題点が全て消えたわけでもなく。ケーブルはどうしようかと思案を巡らしておりました。そんな悪戦苦闘の後日譚。ごゆっくり。
FOSTEX PM0.3の記事まとめ
PM0.3の付属ケーブルをチェンジ
前回の記事でも言及してましたが、PM0.3は付属するケーブルに”難あり”なのでした。
さかのぼるは購入前、スピーカー選びの情報を集めている段階で、”パッシブに繋ぐ付属ケーブルの質が悪い”というのはそこいらで見かけていました。”音の抜けが悪い”そして”接触が悪い”。このふたつが主でした。
「前回はその情報をおくびにも出さずあんなに褒めといて手のひら返しか、卑怯なやつ。これだから個人レヴュー系のブログは嫌いなんだ──」
まあまあ。おっしゃることはわかります。当方浮かれておりました。お詫びの気持ちからこの記事を書く筆をとったので許してください。
私の家に届いたものもパッシブ側の接触が良くなく、ノイズが混じることがありました(スピーカーを動かさなければ問題はないですが、少し持ったり位置を調節しようとズラすとそれだけで、びびび、とノイズが出る。これはちょっと不安)。
何度かつけ直しても結果は同じ。パッシブ側のスピーカーが原因の可能性も捨てきれませんが、「音も良くない」とネットの声も多いことですし。ジャックの部分が金メッキ(※後述)じゃないのも気にかかる……。
せっかくなので「脱デフォルト! れっつカスタム!」
新しくケーブルを買うことに決定。
オーテクのケーブル「AT544A」を購入しました
audio-technica(オーディオテクニカ)のAT544Aです。お求めやすい価格のオスオスプラグ。オーテクは妙な味付けしないからステキ。
ケーブルの長さは1.0m、1.5m、3.0mの三種あります。用途によって対応してください。
けっこう柔らかめの作りで、取り回しやすい部類に入りますね。
付属品と新しく取り替えるケーブルの比較画像をどうぞ。
左の画像が付属されていたケーブル、右が買ってきた新しいケーブル。
ほら、太さが全然違いますよ!
ケーブルが太いということは耐久力UPもちろん、電流が多く流れるわけで、抵抗値なんか1m程度じゃ無視レベルなわけで、科学と電子工学が云々し、音痩せを防ぐ(軽減)ので……結果、音が良くなるのだ!
すいません、仕組みは全くわかりません……が、接触不良は無事消え去りました。
ケーブルを変えたことによる音まわりの変化は明確には感じられず……うーむ無念むねん。高音質化への道はまだまだ遠い。
金メッキと導電率
ちなみに前述の「金メッキじゃないし」ということで見てもらいたい画像を一枚。
さっきから金メッキ金メッキ言ってますが、要は酸化しにくいって良いよねってことです。
安めの製品だと、たいていは銀色、ニッケルメッキのコーティングだと思うので、ほっとくと錆びるわけです。錆びる(酸化する)と酸化膜ができて電導に大きな支障が出ます。酸化膜は電気を通しません。これは良くない。私でも想像できますそのくらい。
例えるなら、吊橋のところどころが腐って穴が空いて崩れかかっているような状態。これは気持ちよく渡れそうにありません。大げさですが。
導電率(電気伝導率)についてこんなデータがありますのでどうぞ。
銀>銅>金>アルミニウム>>ニッケル>>>プラチナ等有象無象
銀がもっとも電気を効率よく通すのです(成分が純100%の場合)。へー、知らなかった。
しかし、銀や銅には経年劣化/酸化の問題があります。そこで、白羽の矢が立った金の出番となるのです。銅に次ぐ高水準の導電率に加え、「錆びない」という特性も持っている。そういう観点から、バナナプラグ等、オーディオでは金であることを推してるんです。
では、素人調べのえせ知識が鬱陶しさを増してきたので金メッキについてはこのくらいで、次のセクションに行きましょう。
現在、Amazonはマーケットプレイスのみの販売になってますね。
外部出力からスピーカーへの接続
バブリシャスを想起させるこのフォルム。あるいは引き締まったきしめん (youtubeに飛ぶので注意) と見間違うようなこの鮮麗されたフォルム。規格はTRS=RCAです。
いま(2017年)はもう少しいいものがでていると思う。classAとか興味あり。
ケーブルの端子にも種類について
- TRS端子 ……ギターのシールドやマイクなどで使用されています。日常的に使うとすれば、一部のヘッドフォンとかかな。たいていは”標準ジャック”と呼ばれている(マイクはXLR端子も多数ありますがここでは割愛します)
- RCA端子 ……ハンディカムカメラをテレビに接続(何時の時代だ?)するときや、スーファミの後ろなど。PS2の後ろもそうだったな。いまのゲームのハード事情はさっぱりだけど、音声と映像を送る「赤・白・黄色」って言えば伝わるでしょう。先端が「めしべ」みたいに丸っこいタイプ。別名ピンジャック。
- ミニ端子 ……イヤホン、ヘッドフォン等、一番見かけるジャック。さっきのAT544Aもこのタイプ。3.5mmという言葉が出てくればこれ。
──簡単に解説を入れるとこんな感じです。
今回私の環境はインターフェイスからの外部接続がTRS、スピーカーの受けがRCAなのです。双方の端子は色々なパターンがあるので用途により分け選んでください。間違えないように。
これは「オヤイデ RCAケーブル d+RCAclassB/1.0」というケーブルです。
オヤイデ電気の製品はギターのシールドに続いてこれがふたつ目の購入。良くも悪くもしっかりしている手触りで、ギターシールド同様、全然柔らかくない。そのせいで曲がり分の空間の確保を余儀なくされてしまいました。後ろの木棚にベタ付けにして断線されても困りますし、そもそも壁に触れている状態って、音的に良くはないでしょう。変なノイズ成分が干渉しちゃうので。
こんな感じです。けっこうギリギリ。皆さんもご注意。
もうひとつ注意。
私が購入したのは1mサイズでしたが、この曲がりにくさとジャック部分の意外な長さで予想以上に回せる範囲が限られてしまいました。反対側のスピーカーの配置状況によってはさらに苦しくなる危険性もあったでしょう。ケーブルは最低限必要な長さで短いに超したことはないですが、繋がらなければ本末転倒。
しっかり繋ぐ距離を計測しましょう。怪しい場合は長さを伸ばす選択も。
なんだろう、音の分離を感じる……
こっちは音の違い出ますね!
どんどん良くなってくる。これがスピーカーを育てるというやつか。
以前の環境での音の流れというのは、フォン端子から出力するためPC内でステレオに調整したものをスピーカーに送ってまた左右に振って……というものでした。
今回変更した外部接続での流れでは、ステレオ化する前の音をモノラルで左右同時にスピーカーに送りそのまま右と左に分け流して──と無駄がない。そりゃあ、はっきりくっきりするだろって話です。いやあ感服。
次回はインシュレーターを組み込みます
「オーディオ沼」なんて言葉がありますが、私もそろそろ足首くらいは浸かってそうですね。まだまだ音が良くなるんだろうかって探究心は楽しい。あとは何をすればいいのかなんて試行錯誤とか。お金との相談もしないといけません。ははは。
自分の耳性能との兼ね合いもありますが、どこかのラインでほどほどに落ち着いて自分が満足できればそれで良いのです。なにごとも楽しく楽しく。
次回のテーマ:ぷちカスタム第三弾、インシュレーターAT6099を設置
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