Live2Dモデリングづくりの進捗報告。「数日後に更新します」って言っていたのに2週間も経ってしまいました。
絵も描けない初心者が教則本と公式チュートリアルを頼りにどこまで出来るのか。配信に耐えうるレベルまでクオリティを上げていけるのか。メイキングのメモをしていきます。
イラストをトレスした、導入編までの話はこちら。
イラストのレイヤー分け(テクスチャアトラス)公開
前回のイラスト完成時にアップした画像はレイヤーを全部重ねた状態でした。Live2Dに持っていくのにどれくらいパーツ分けにバラしたものが必要なのかという部分は伝わりにくかったかなと思います。
ということで、こちらが「テクスチャアトラス」でございます。
今回はバストアップのイラストだったので、胸部より下がないぶんパーツ数は少ないです。手もない。
しかも本来はレイヤーを分けるべきところ(前髪とか瞳のハイライトとか)もまとめて同じレイヤーにして推し進めた結果、あとからかなり苦しみました。手抜きの因果報応でした。
Live2Dのコツ。レイヤーづくりで手を抜かないことの重要性
いわばレイヤーは積み木のブロックひとつひとつのようなもの。いびつな土台では全体が安定せず、積み上げていくほどガタがきて、最後には破綻するか、明らかなノイズに眼をつぶることになります。
たとえば私がやった失敗は、瞳とハイライトを同じレイヤーにしてしまい、左右の瞳の反転ができなくなったこと。
右目のデファーマ(デファーマ:各パーツをどのように動かすのかを設定したもの)を反転して左目のデファーマを作るときに、ハイライトの位置が逆になりました。これはかなり違和感。
一般的には目にかかるハイライトは右か左かどちらか同じ側に寄っているもので、見る人によっては受け入れにくい要素になります。私もこれは流石に見過ごせないなと思い、右目は右目。左目は左目で2回分の調整を行いました。
反転が使えず、もとの瞳にデファーマを設定していきました。
対称な顔の造形のメリット
特に顔が対称なキャラクターの場合は、眉や瞳に関しては反転させることで作業時間を大幅に省略できるメリットがありますが、反転できないような素材を作ってしまうと、顔の右側と左側で別の動作設定を行う必要が生じ、作業量は倍以上になります。
他にもレイヤー分け関連で後悔したのは
- 「頬紅」と「輪郭(顔の土台)」を一緒にした
- 「前髪」パーツを分割せずひとつにした
- 「後ろ髪」もパーツ分けしなかった
頬紅は別レイヤーにしよう
「輪郭」というのは、耳も付いてない「のっぺらぼう」のような状態のパーツを指しますが、「頬紅」の表現を輪郭に塗り込んでしまったんです。
目のパーツがその上に重なってくるから大丈夫だろうと、頬のあたりを軽くオレンジに塗ったんですが、後の工程で輪郭を広げたり歪めたりするってのを知らないもんだから、思っていたよりもオレンジの頬が横に伸びて広がってしまった。化粧が下手な女の子にしてしまったみたいで、すごく悲しくなりました。
前髪は2つか3つに分けておけば、揺らしの差分で扱いやすい
これもトレス作業がストレスになって手を抜いた……というか、最終的にどう動くのかわからないから気をつけようもなかったんですけど、ともかく。「中央の前髪」と「左右の前髪」が均一の動きだと単調な印象は否めません。左右が対称的かつショートヘアだったりすると大きな問題はありませんが、分け目が右か左に寄っている場合やどちらかの目にだけ前髪が大きくかかっている場合などは細やかにレイヤーを分けたほうが得策ですね。
レイヤーを細かくしても後から全体を動かすことは可能ですし作業自体も楽ですが、大雑把に作ったものをあとで細かく修正を入れながら細かく動かすのは至難の業です。
「細かく」は「大雑把」を兼ねる。前半の準備が後半の作業に与える影響がデカイと身にしみました。
長髪のキャラクターは後ろ髪も分けないと大変
これも前髪の事情はほとんど同じです。今回はミディアム・ショートヘアのキャラクターだったのでほとんど顔に追従させるぐらいしか動きをつける必要もないかなあと、あまり物理演算も加えずにちょい投げっぱのままでした。
レイヤーを変形させて動きをつける基本的な仕組みを知れば、「この毛束を動かしたいけど、全体のシルエットまで右に引っ張りたくはない。じゃあ、別のレイヤーにしないと」といったことに頭が回るようになりました。
次は長髪キャラにも対応できそうです。
Live2D教訓:レイヤー分けは手を抜かない
レイヤー分けに関する反省点はこのあたりでしょうか。レイヤーの分け方とは、また別に影レイヤーの作り方の失敗と反省点もあるんですが、そろそろしょげてきたので別の機会に。
Live2D、今のところは楽しいです。
イラストを描いたりレイヤー分けしたりが難しいよって方へ
はい、今回の更新はこのへんで休憩。
幸い、と言っていいのか、DIY精神強めな私は「1回くらい絵を頑張ってみるか」って気持ちが芽生えた結果、トレスやらレイヤー分けやらを頑張れました。
そういう下準備がめんどくさいって人は、下準備が得意な人に依頼しましょう。クオリティやお値段に幅があるけれど、板タブ買ってトレスするよりは安く早く収められる可能性大です。
いま賑わってるのは>>SKIMA
>>ココナラ
あとはLive2D公式の【nizima】あたりのコミッションサービスですね。トラッキングアプリもリリースして、ほぼ自製が可能になりました。
逆に(というのは変ですが)、Live2D用のイラストが描ける・描いたイラストをモデリングしやすいようにレイヤー分けができるって人は、買い手がたくさんいる場所に顔を出してみるのもすごくいいと思います。動かしたくなる絵を求めている人の目に止まれば依頼が来ます。
イラストを描く段階での反省点についてはまた次の機会に
もうゴールはそこまで見えてるような、でもそれは砂漠の逃げ水のような。ただいま物理演算の仕組みに四苦八苦しています。
進捗。
反省点→レイヤーづくりを横着して、ほっぺの紅潮・目のハイライト・前髪をそれぞれバラさず他パーツと一緒に進めていったこと。 pic.twitter.com/xh69JZ8GQA— 折田(兄).exe (@orita_no_ani) October 10, 2020
上で紹介したコミッションに出品できる日まで、地道に積み上げましょう。
おしまい。
関連リンク
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