時が経つのは早いもので、月額制ファンコミュニティサービス「pixivFANBOX(ピクシブ ファンボックス)」は2023年の4月で5周年を迎えます。
登録ユーザー数は1000万人以上、登録クリエイターの総数は15万人を突破、支援金も360億円にのぼり、その数は着実に増加中。今後もまだまだ活性化していくでしょう(不祥事とかがなければ……)。
ちなみに2022年と2021年の数字はこちら↓
支援金が成長率から総額に表示が変わったのは、伸び率が落ち着いたからかもしれない。まあ5年目ですしね。邪推は止めておきます。
そんな成長目覚ましい支援サービスFANBOXについて、本記事では新規でFANBOXに参加するクリエイターを想定し、FANBOXの基礎概要と始めるメリットについて書いています。
FANBOXを始めるのに登録料も利用料も何もありません。
取り組むだけで赤字になったりはしないので、「とりあえず気になってるから登録だけでも始めてみる」「過去絵をひとつアップしてみる」「いまの活動を文章で説明する」でスタートとしては問題なし。始めるだけですぐに生活が楽になったりは、当然しませんが。
アカウント名も支援プランも気に入らなかったら再設定可能です。
では、始めます。
pixivFANBOXの基礎知識
クリエイターとファンをマッチさせる、クリエイター支援系サービス「FANBOX」の主な特徴として、以下の要素が挙げられます。
- 月額制の支援によってクリエイターを支えるファンコミュニティサービス
- サービスの利用にはpixiv IDの取得が必要(他SNSアカウントの連携ログインでもOK)
- クリエイターは支援者に向けた投稿を限定公開できる
- 支援金の決済方法はクレジットカード、Paypal、Vプリカ、kyash、コンビニ決済など
- 支援金の分配はクリエイターに90%還元
ものすごく簡素化すると、
- クリエイターが支援の金額を提示して
- ファンがその金額を支援すると
- クリエイターに90%分配、残り10%をFANBOXがサービス利用料として徴収
こういった構図です。おい
大切なのはファンやお客さんとの関係性
上の図でもわかるように、FANBOXのシステムで重要なのは、作品が関与(存在)しなくともお金の流れは同じようなかたちになる、ということです。ただ登録をして、ファンが集まり支援が始まれば、クリエイターに90%そして仲介をしているFANBOXに10%が流れていく。良くも悪くも。
働かずに楽をしてくれるのが一番、というファンの思いも理解はできます。創作能力が奪われる機会が、社会にはたくさんあることも知っています。
現代は類稀なる「好意が数値化される時代」で、数値は端的に言えばお金です。見方によってはその「甘え」に乗じた収益構造のうえに私達は乗っかり、クリエイター活動、ファン活動をおこなっているのです。一応認知だけはしていてもらいたい。
お金を動かしている渦中にいると思って、クリエイター活動に勤しみたいものです。心にもないことを言ってしまった。
FANBOXでは何をするのか、何が出来るのか
FANBOXを開設したあと、クリエイターは何をすれば良いのか。何が出来るのか。
基本的には以下の3つを繰り返すことになります。
- コンテンツを投稿する
- 支援継続のための運用をおこなう
- 外部で集客活動をおこなう(コンテンツの周知、支援してくれるファンに広げる)
なんだか普通の活動内容ですね。こんなの、いままでTwitterやpixivで散々やってまっせという声が聞こえてきそうです。
ここが少しFANBOXの特徴を活かしたところというか、TwitterなどのSNSのフィールドとは異なる部分でもあります。
FANBOXで活動する意義というと大げさですが、長所を考えてみます。
事務所・ブログ・アトリエ兼ネット店舗としてのFANBOX運営
FANBOXというスペースは、
- 自分のホームを形成できる
- 自分の実績・成果物を紹介できる
- これからの展望も気兼ねなく綴れる
- 成果物を商品として売上を生み出せる
- 将来的な物販販売に備えたECサイト的な機能の拡充もかんたんにおこなえる
まさに事務所兼店舗である、そんな個人サイトのようなサービスだと私は考えています。
いまはクリエイター一人ひとりが個人サイトを持つような時代ではないのかもしれませんが、過去絵や現在進行系のクリエイティブを誰でもふらっと閲覧できる環境を作っておくことは、クリエイターとして生きていく策としてありじゃないのって思いはあります。
つまりブログの代わりにもなるのです。
Twitter(現X)はコミュニケーション窓口
Twitterはかつてはマイクロブログと呼ばれ、ブログの一種でした。web上の記録だからいまでもブログなんですが、いまそう思ってる人がはたしてどのくらいいるのか。
それはさておき、たとえばTwitterに絵を上げるとします。
- Twitterに絵を上げるけど流れに埋もれて見てもらえない
- フォロワー数が少ないせいで実力まで低く見積もられる
- 日常のツイートで作品が後ろに埋もれていく
- フォロイー絵のリツイートで自作品が後ろに埋もれていく
せっかく描いたイラストを公開しても、自己RTでもしないとほんとに誰の目にも止まらないままに流れていきます。メディア欄だって綺麗に整頓されてないですし、モーメントなんてマニアでない限り覗きません。
でもせっかく描いたものは多くの人に見てもらいたい。
そのための絵の置き場にFANBOXを使います。
ポートフォリオといえばわかりやすいかもしれません。全員が新規絵のみを求めているわけではないので、過去絵でもお金に繋がります。というか、初めて見た絵はその人にとっての「新規絵」です。あまり気にしなくてもいいです。
収益化までのハードルは比較的低め
FANBOXのいいところは、小規模のコミュニティでも成り立つシステムになっている点です。
youtubeでチャンネルも持っているし一定数のファンもいるけれど、収益化のラインには達していない配信者……というのもわりかしFANBOXは向いていると思います。
聞くところによると、youtubeパートナーシップによる収益化は登録者数が1000人を越えてから(※)が最小条件ですが、極端な話、FANBOXは1人のファンがいれば活動への支援は成立します。つまりお金が動きます。
支援金とその割合でいうと、FANBOXは1人のファンからの”好意”が90%で届きます。スーパーチャットはいくらマージンが取られるんでしたっけ?
だいたいコミュニティなんてものは必ずしも5000人も10000人も集めないといけないなんて決まりはないんです(三重否定)。
フォロワーが25万いたって、100RTもつかないハリボテみたいなTwitterアカウントだってあるんですよ。フォロワー100人もいないけど、20人が反応していくれるアカウントのほうが幸せだと思います。
すみません、話がそれました。
ホームと戦場、自分の居場所
2022年に発表されたクリエイターの人口分布のデータです。配信系活動・バーチャル活動がここ2年ほど増加しています。
配信者はYoutubeやIRIAMなど各配信プラットフォームで配信を続ければいいし、イラストレータはTwitterに絵を上げながら集客しつつ〈skeb〉や〈SKIMA〉で依頼を受け続ければいいと思います。小説家だったら「なろう」と同時連載でも構いません。「なろう」側でFANBOXへのリンクを貼るのはグレーかもしれませんが。
要するに、いまの活動拠点をガラッと変える必要はなくて、ただ、ホームというかアトリエを持つという意義のもと、個人サイトを作るような感覚でFANBOXにクリエイター登録をしておきましょう、という提案です。
ここに来ればその人の活動内容がはっきりわかる、という場所を作ることが大切。
少し長くなってきましたね。
FANBOXのよくある勘違い「お金ないと見れないんでしょ?」
FANBOXって名前を聞いただけのような方々がなんとなく、「FANBOXって全部有料なんでしょ?」と言います。非常に良くない誤解。
クリエイターが「全体公開」した投稿(イラストやテキストなど)は、そのクリエイターの支援者でなくても無料で見ることが出来ます。
全体公開の投稿はこんなふうに表示されます。誰でも投稿が閲覧可能。
「おい、お前も二次創作してるやんけー!」と激昂する前に少し読み進めてください。
全部の投稿が有料だという認識が強いと思うので、まずは潜在的なお客さんには無料の範囲もあるというのを知ってもらうには大事だと思います。身の潔白の意味も兼ねて。
よくある勘違い2「FANBOXで二次創作はオールギルティでいいでしょ?」
ちょっとセンシティブな話題なんでわなわな気分で書きますが、FANBOX=有料限定じゃないのはさっき書いたとおりです。
二次創作で一番の問題点・争点は、二次創作で営利を行うかどうか、だと思っています。○○の二次創作だと第三者から認められるコンテンツを使い収益化を図ったものが著作権法違反に該当するのです。
FANBOXにおいては「支援者限定投稿」機能が公に設定されており、これらを閲覧する目的を兼ねて支援金という「閲覧権利と交換するための鍵」の料金を支払っています。
いいや、違う。クリエイターを支援したらなんか知らない鍵がもらえて、鍵がはまる部屋に入ったらたまたま二次創作が部屋の隅に転がっていて驚いたけど、別に二次創作が欲しくて鍵を買ったわけではない……という解釈もできるんですけど、それはガイドラインが変わったのを境に少し苦しい弁解になるんじゃないかと思っています。
それはさておき。さておけるだけの根拠があると言いますか。
そもそもFANBOXには全体公開という機能があり、これは閲覧が誰でもできる状態、フリーな状態になっています(ネットに繋ぐ料金などは割愛します)。
たしかにFANBOXは検索性が悪いため、地下に引きこもってやってる感はありますが、全体公開のコンテンツの閲覧にお金を払う必要はないのです。誰も請求をしていない。
これはTwitterにファンアートをあげているのとまったく同じ状況です。打算的でないとは言いません。ファンアートがフォロワー増やしの目的である場合も当然あります。それでもなお、です。
もし全体公開のファンアート(これはもちろん二次創作にあたります)を見て、絵柄や線や別の何かに惹かれた末にそのクリエイターを支援したとして、その支援金(支援行為)とファンアート(二次創作)は切り離して考えていいと、私は考えています。けっこう勇気を出して発言をしている。
閲覧に満足したら支援のかたちで料金を払えなんて、誰も要求していないわけですから。
だから変な誤解をして、FANBOXを始めたからと脊髄反射で否定するのはやめたまえ。だいたい、クリエイターがお金を増やそうとするのを安易に否定しないでほしい。
ステップ1:FANBOX運用の準備を進める
とっかかりの部分を説明したところで、実際にやっていく手順の詳細を見ていきます。
- アカウントとマイページを作る
- プランを設定する(金額設定や内容を含む)
- コンテンツを投稿する
- 集客活動をおこなう(主に外部での活動)
- 支援継続のための運用を考える
アカウント取得とマイページを最初に作ります。マイページは細かい変更などもできます。プラン設定は頻繁にいじることはないでしょう。
おおまかには、FANBOXの運営は③,④(と⑤)の作業の繰り返しと言えます。
それでは、各項目について少しずつ掘り下げていきます。
アカウント取得とマイページの作り方については別記事に書いてあるので省略します。
自分だけの支援プランを作成する
クリエイター登録後、ファンから支援していただくためのプランを作成します。
プランの金額は100円から10000円までの間で幅広く設定が可能です。
以下のように、名称も金額も自由に作成することが出来ます。
- おためし支援プラン/100円
- 応援プラン/500円
- 熱く応援プラン/2,000円
- 清掃員もお仕事頑張るみぃプラン/8,888円
- よしよしされたら生きていけるプラン/10,000円
設定したプランへの支援がそのまま投稿を見るための通行証の役割になります。
例として(数字は違いますが)、プランと投稿の振り分けをシミュレーションした表を見てください。
上の画像でいえば、プランCで支援をしたファンはCより下位に設定されている投稿なら全部見られる、と理解してください。
プランD限定の投稿がドロップされた場合、プランCの支援者のままでは投稿内容を見ることができません。諦めるか、現在のプランとの差額を払ってプランDの支援者になるしかないです。
投稿があるのに開けない。モヤモヤしますね。
プラン設定は正解がない
プラン設定に絶対的な最適解はない、そうです。人それぞれ、ファンによりけりです。
気軽に支援を始められるように100円で設定したり、アーティストのファンクラブふうに2000円程度のプラン1本で入るか入らないの固め打ちスタイルにしたり……活動方針に合わせてアレンジしてくだされ。
支援金はこうして増える
クリエイターへの支援金の総額は、「支援者の数」×「プランの金額」で決まります。支援金を受け取る際に総額から10%がFANBOX運営に引かれるので、手取りは支援金総額の90%です。
当然理屈で言えば、支援者が多ければ多いほど総額は強大なものになっていきます。
- 周知活動、集客活動で支援者を増やしていく
- 投稿コンテンツの価値を上げて、高額プランで支援してもらう(移行していってもらう)
このふたつの要素の掛け算によって、あなたの受け取る支援金の数字を大きくしていきます。
数字の掛け算である以上、片方の数字を疎かにはできません。支援者の数字が大きくてもプランの金額が低すぎると、収益が伸びていきません。
つまり、プランの金額設定は支援者を集めるのと同じくらい重要だということです。
100円プランを200円プランに変えただけでFANBOX収益が2倍になるのですよ。
安すぎるプランもよろしくないことは覚えておこう
最初は勝手がわからず自信もないので100円でプランを作ってしまいがちですが、100円だと収益の伸びが芳しくないので、作るとしてもほとんど「お試し」のプラン、廉価版のプランとして用意するくらいにして、基準のプランだと思われないようにしたほうがいいと思います。
たとえば10人のファンが支援してくれたとして、100円と500円だとひと月4000円の差になります。50人になったときはひと月20000円の差が出来上がっています。支援する側から考えると、価値があるものに100円を出すのも500円を出すのも有意義さはさほど変わりません。
熱しやすく冷めやすいファンも多い
あまりいい考え方ではないですが、ファン一人頭どれだけの支援をもらえるか考えたとしましょう。
500円の支援を受けると考えた場合、100円プランだと5ヶ月の支援を継続してもらわないといけません。継続させないと、とも言えます。しかし500円プランだと1ヶ月の支援をしてもらうだけで達成できます。
基本的にはサブスクリプションモデルの設計がされているFANBOXですが、5ヶ月の継続と1ヶ月の新規支援の獲得と、どちらがハードルが高いだろうかとたまに考えたりします。
話がそれ過ぎました。戻します。
支援者が多いと広がりに期待ができるため、一概に良し悪しは判断できませんが、薄利多売よりもクオリティの高いものを高めの値段で少数に売る方法も1つの作品に時間が取れて良いのではないでしょうか。
作っているものがニッチな性質かどうかが判断材料になりそうです。
もう少し詳しいプラン設定は別記事に書いてます。
FANBOXにコンテンツを投稿する
支援をしてくれているファンを維持するため、そして新規のファンを増やすために、クリエイターはFANBOXにコンテンツを投稿します。
FANBOXでは以下のようなコンテンツが投稿できます。
- イラスト、制作中のラフ画
- 写真
- テキスト、日記、近況報告、イベント告知
- 音声
- 動画(のリンク)
- その他
投稿の形式は「ブログ」を選んでいれば問題なし
投稿の形式は、「ブログ・画像・ファイル・テキスト・動画・音楽」のなかから選択できます。
新たに実装された「ブログ」機能が便利です。
イラスト作成ノウハウの解説、メイキング解説、使用機材の詳細紹介、画像や写真を添えた探訪日記など、幅広いコンテンツをカバーできるようになりました。
投稿のタイプはこれだけ選んでいればいいと思います。
文章と画像を合わせたコンテンツにしたい場合は「ブログ」を。簡潔に創作物だけをドロップしたい場合は「画像」を、といった使い分けが主流のようです。
投稿したコンテンツをどのプランで公開するか設定する
さきほど学習した支援プランが再び登場。イラストファイルやテキストなど作成したコンテンツを投稿する際には、公開範囲を設定します。
全体公開は無料で誰でも閲覧OK
「全体公開」はその名の通り、誰でも閲覧できる投稿です。
支援者じゃない人に向けて「こんなことやってます。よければ支援してくださいな」というアピールに使うのがいいでしょう。
限定公開するならプランの振り分けをおこなう
支援者だけに限定公開したい場合はどのプランまで公開するのか設定します。
○○プランという箱のなかにひとつずつ投稿を振り分けるというよりは、各投稿ごとに値札をつけていく感覚です。
これで投稿作業は完了です。
新しい投稿がアップされると、支援者とFANBOX内のフォロワーにはあなたが新たな投稿を公開しましたと通知が届きます。
ちなみにFANBOXにもコアタイムは存在します。
このあたりを意識するのも大事かもしれません。Twitterのコアタイムに更新情報を出すから、その流れでFANBOXにも人が移動しているんだと思います。
再設定も可能
投稿後でもプランの再設定は可能となっており、「限定公開のつもりが『全体公開』で投稿してしまった」「これはやっぱり500円プランに格上げしよう」「公開から3ヶ月経ったから全体公開にしよう」といった場合でもすぐに切り替えの対応がとれます。
小説や漫画の連載も実現しそう
これは個人的に計画しているアイデア。テキストに画像を挟める仕様を利用して、挿絵のある小説の創作/投稿も可能なんじゃないかと。これはちょっとやってみたい。
同様に漫画もできます。コマが縦に流れていく読み方にも現代人はそこまでの抵抗はないでしょうし、有望な漫画家を数名集めて、月刊の連載誌とか運営展開したいですね、月額480円くらいで。月刊少年ファンボ、みたいな。
まあ、余計な話はこのくらいにして……。投稿はアイデア次第で無限の可能性がある、という話でした。
集客、支援の継続のための外部活動
「応援/支援のお礼として文章やイラストなどのコンテンツを投稿し、ファンとの良い関係を作っていく場所づくりのお手伝い」
(↑引用じゃないのに引用符を使うな)
──というのがFANBOX公式の掲げる理念であり、売買や依頼の提供の場ではなく、あくまでも「クリエイターへの支援の窓口」として機能させることを目的としています。まあ表向きは、を拭いきれないですが。
そんなわけで、コンテンツを定期的に投稿するような義務やルールはありません。
ただし、クリエイターへの支援というよりも”商品”への対価をメインにした運営方法──この絵が見たいなら、これこれいくら払ってください的な体系──をとっている場合は、更新頻度の低下がそのままファンの支援離れに繋がる可能性は大きいです。それも自由です。まさに現金な関係と言えるでしょう。FANBOXジョーク。
自分のできるペースで投稿を”続けていく”のが、ファンに支援を続けてもらうための正攻法だと思います。
投げ銭とは少し感覚の違う「月額支援」
FANBOXはいわゆる”推し活系・パトロン系”の意味合いが強いサービスで、瞬間最大風速のウケを目指すではなく基本的には継続的な支援者の獲得が主軸になります。
要は「サブスクリプションモデル」です。
新規ファンの獲得も大切ですが、リピーターを離さずに顧客生涯価値を膨らまして売上を上げていくのがコツ、というかサブスクの利益構造です。
支援してもらうのは月明けのほうがトラブルもないかな
クリエイターに登録(開設)するのは月の中旬でも下旬でもどこでも構わないのですが、ファンへのアナウンス時期は気をつけたほうがいいです。
FANBOXの支援は月末締めルールなので、「月末に支援を始めたら3日後に(月が変わって)また支援金を請求された」なんてパターンもあり、ファンが思わぬ負担を強いられる可能性があります。支援するまえにちゃんと規約を読め
そのへんちゃんと説明しておいてよ、と言われるクリエイターがどこかにいるはず。
月初めまではプランを作成せず、全体公開の投稿だけにする手段もあり
もしもクリエイター登録が中旬・月末あたりだった場合は、支援プランの作成を月初めまで先延ばしする方法もあります。支援プランがなければ支援することもできませんからね。
支援プランをひとつも作成していない状態でも、全体公開の記事なら投稿が可能です。
クリエイター登録後、「FANBOXを始めたお知らせ」等のタイトルで全体公開の投稿だけをドロップし、支援は月明けからできるようになること、発信するコンテンツはこんな感じでいくといったことを明記しておけばいいでしょう。これならTwitterなどでFANBOX開始を知ったファンでも誰でも読んでもらえますし、先走った支援の払い損でお客さんとの関係が悪くなる心配もありません。
団体で運営するのもアリ
個人だけの運営じゃなくて、サークル的な団体としてFANBOXを始めるのも全くナシではないと思ってます。登録は代表者のアカウントでおこなうので方法は同じですが、屋号で支援を募るパターンです。さきほどの連載の案もこのかたち。
アニメ会社もやればいいのに。会社法とか明るくない私が言えることじゃないですが。最近の、アニメMV作ってる人たちもそろそろStudioとか小規模な団体を立ち上げるかもしれませんね。
ゆくゆくはBOOTHで成果物を販売する
FANBOXを始めてファンが増えてきたとします。
「そろそろグッズ作成や販売を始めてみたい」
とモチベーションが上がってきたら、作成から発送までお手軽に取り組めるpixivFACTORYとBOOTHを活用するといいでしょう(どちらもpivixが運営)。もちろん、クリエイター登録後すぐに作成&販売に取り掛かっても良し。
FANBOXそのものは商品の売買や依頼発注の場ではありませんが、グッズの販促やイベントの告知といった物販会場への導線の役割になら大いに活用できます。
これはまあ、少し未来の話です。
FANBOXで安定した生活への変化も夢じゃない
はい。
FANBOXの基礎的な部分をまとめました。疲れました。お茶ください。
R-18指定コンテンツもあるFANBOXですが(そして、版権モノの二次創作について議論の余地ありまくりのFANBOXですが)、未成年も参加OKなサービスです。
支援金の支払い面で少しばかりややこしい手順を踏むことになりますが、そこは応援したい熱で乗り越えてください。クリエイターでもファンでも、楽しめる範囲で楽しみましょう(軽薄)。
あらためて、支払い方法の詳細が知りたい方への解説も記事にしていますのでこちらも参考に。
クリエイターページの作り方の記事も書きました。大したことは書いてません。
ともあれ、細部の細部までは手を動かさないとわからないので、クリエイターとして満足に生活していくために、ちゃっちゃとアカウント作ってくださいな(お疲れ投げやりモード
なんにせよ、思い立ったが吉日。今日から始めるに越したことはないです。
そんな感じで〈FANBOXの始め方と支払い方法とか手数料とかの話〉でした。
おしまい。
コメント,ご意見など (中傷発言はNO)
「お金を受け取ると言う事は、責任を取るという事」
これが社会の基本だと思います。
投資してくれるファンの期待に副えるだけの活動を行わない場合、詐欺でしかありません。
その自信が持てる前に始めるのは、運営側の営業活動に載せられているだけかもしれません。
しっかり責任を持って続けられる方はどんどん始めましょう。
決済手数料は決済代行業者から5% – 3%ぐらい(pixivが)取られますからpixivの取り分は7% – 5%ぐらいで寧ろ良心的と言えるでしょうね(規模にもよりますが)。スケールメリットと考えれば。
そうですね。決して「高すぎ」ではない。完全従量制なのかはちょっとわからないですが、少額の支援でpixivの売上につながりにくいところまで管理することを考えると、
見た目の数字よりも頑張ってるラインだと思います。