大橋彩香の『ハイライト』と「サビ二段構え楽曲」を考える

叛逆性ミリオンアーサー アニソンpick up
本ブログは独自に商品やサービスを紹介しております。また記事内には広告が含まれます

何かあるたびに「お前が言ってる『サビ二段構えの二段目始まり楽曲』ってなに?」に対する説明で話の横道にそれるのも面倒なので、引用しやすいように単一記事にします。引用する機会はそうなさそうですが。

サビ二段構え/サビ二段階楽曲(もちろん自分定義)というものがありまして。

そのなかでも二段目から歌い出す構成になっているものが私は好きなんです。サビ歌い出し系のバリエーションのひとつになるんでしょうかね。

憑物語OP『オレンジミント(2015年)が流れていたあたりで「この構成好きなんですよね。取り入れましょうよ」みたいなことを言っていた記憶があります。リアルタイムじゃないけど『トゥインクル×トゥインクル(【EasyPop/初音ミク 巡音ルカ】)』を耳にしたのも同じようなタイミングでした。発表が2011年? マジカヨ……。

では実際に、二段構え楽曲のトキメキを共有するべく、TVアニメ『叛逆性ミリオンアーサー』OP主題歌の大橋彩香8thシングル『ハイライト』を持ってきて伝達にトライしてみよう。

以下、参照記事。

「二段階のサビの楽曲」は本人の指定でもあったそう。Dメロがある楽曲が好きなようで、そんな話もしてます。

文中で「二段階のサビ」と言ってますが、二段構えと同じ意味で受け止めて下さい。

では、始めます。

││広告││

『ハイライト』の構成を考える

さっそく『ハイライト』の構成を分解してみましょう。

TVサイズとほぼ同じのMV映像を参考に(なんと音が出ます)

はい。いい歌ですね。

曲の構成(short ver.)

歌始まりイントロ
眩しい光が 誘う世界へ
挑み続けよう 君の空 感じながら

–(伴奏)–

Aメロ
「押し込めてた 部屋の片隅に(以下省略

Bメロ
「一度しかない命に 火をつけて(以下省略

 

–サビ–
「ココロが叫ぶ想い 傷つきながら 走るよ 未来が遠くたって
涙は夢のハイライト すべて抱きしめ 生きていくよ」

(So take me)眩しい光が 誘う世界へ
挑み続けよう 君の空 感じながら

–(伴奏でEND)–

といった構成でshort ver.などは 放送されているわけですが、注目してほしいのは
サビが大きく二分している点です。①と②ですね。

サビらしいメロディ

あまり論理的な説明はできないのですが、サビらしいメロディやAメロらしいメロディというものを少なからず私は感じるんです。経験のうちに模範的/お手本的に自身のなかにできあがってきたというか。

感じるし、確かにそれらは存在していて、そのメカニズムは音の運び方が落ち着いているからAメロっぽい、とか伴奏も合わせて音数が大きく派手なのでサビらしい、とか。すごい感触に頼った言い方しかできなくて恐縮ですが……(Bruno Mars の『That’s What I Like』聴いたことねえのかよ? みたいなのはやめてください)。

じゃあ、なにがトキメキじゃい というと、

Bの締め方がしっかりとブレイクになっていて「さあサビが来るぞ」という期待感を持たせながら聴こえてくるのが、①パート「ココロが叫ぶ想い」のラインなんですよ。

サビらしい明るいメロディなので、「サビだー」って感じがする。それは正しいんですけど……、

「じゃあさっきのあれ(②のこと)はなんだったの?」

──という気持ちも出てくる。あれ(だから②のこと)はサビじゃなかったの? と。

最初に曲を聴いたとき、「この曲はサビ始まりの曲なんだ」と誰しもが思ったはずなんです。そうじゃなった方々、すみません。

もう少し掘り下げると「Aメロじゃないなこれ」という判定が頭のなかで起こり、「……ということはサビか」って思考の流れだと思うんですが。わりとどうでもいいかこのへんは。

サビのメロだと認識していたメロディが、サビを向かえても流れないことによる梯子外されたみたいなショック。

そのあと、②に移行して歌い出しのメロディ(So take me)眩しい光が 誘う世界へ
挑み続けよう 君の空 感じながらと再接触することにより、構成のスタートとゴールが頭のなかでようやく合致します。ちょっとしたアハ体験が起こるわけです。やられた、みたいな感覚に近いですかね。さっきのはサビじゃなかったのか、という。

サビだけど……サビじゃなかった!(でも、サビです

楽曲構成の妙

仮に①→②の順で耳に入っていたら、単に”長いサビ”と認識されていたかもしれません。
わかんねえけど。

Perfume『Dream Fighter』なんかはサビ始まりでありながらもAやBよりも”長いサビ”をやっていて、よくできている好例だったりもしますが。ループっぽさをあまり感じないからですかね。

まあいいや。

結論。

「②→AB→①→②」の構造だから②との再会に驚きがある。
②のパーツがサビ頭の①よりも先に出ているのがキモです。

 

この構成パターンが
「お前が言ってる『サビ二段構えの二段目始まり楽曲』ってなに?」への回答です。

かっこいいでしょ。

おしまい。

 

コメント,ご意見など (中傷発言はNO)

タイトルとURLをコピーしました