先日、友人から「背景まで描けて、頭身高めのキャラクターが描けている画力のあるお仕事募集中なイラストレーターをTwitterで探してくれ」という頼みを受けました。生返事で了承したものの、そんなピンポイントなプロンプトをほいほい生み出せる技術もなく、ひとり人海戦術を取ることとなりました。
発想としては、「画力がある」≒「いいねを多くもらっている」という、短絡的で残酷な指標をもとに、とりあえず対応できそうなパラメータ(検索用コマンド)を組み合わせて、あとは目視で輝くイラストを探しました。
その際に使用した基本型がこちら。
pic -filter:replies min_faves:200 [検索ワード]
各ブロックの意味を説明すると、
- 「pic」──画像付きのツイートを表示
- 「-filter:replies」──リプライを非表示、つまり自己ツイートのみの表示
- 「min_faves:200」──いいねの数が200以上のツイートを表示
- 「検索ワード」──ツイート内かアカウント名に検索ワードが含まれていると表示
この4つの条件付けにあてはまるツイートが表示されるというわけです。
実際に使用するときは、「pic -filter:replies min_faves:200 skeb」という感じで検索窓に入れます。
長ったらしく言い換えると「Twitter全体でいいね数が200以上の画像付きツイートのなかから、文面に[skeb]が含まれているツイートとアカウント名に[skeb]が含まれるユーザーがツイートしたもの」が表示されます。早い話がフィルタリングですね。
百聞は一見にしかず、検索結果を見たほうが早い。
>「pic -filter:replies min_faves:200 skeb」のTwitter検索結果
こんな感じで、イラストばかりが流れる疑似TLを作成することができます。
いいねを指定の数以上獲得しているイラストをTLにたくさん表示させて、そのなかからビビッと来るイラスト(とイラストレーター)を発見しようという魂胆です。
あとは人海戦術でウォッチあるのみ。
最初にskebを検索ワードに設定した狙いについて
「skeb」をワード検索にしたのにはある狙いがあります。
ワード検索の対象範囲はツイート内テキストとアカウント名の2箇所でした。
ツイート内であれば「skeb納品しました」や「skebありがとうございました」といった文面が引っかかりますし、アカウント名に「@skeb募集中」「@skeb受付中」といったふうな記載があれば、そのユーザーのツイートもひっかかります。
つまり、この検索に引っかかる人の時点で「この人には仕事の依頼ができる可能性があるな」ということがわかるのです。
同様のことが、コミッションサイトやプラットフォームの名前に入れ替えることで検索できます。「FANBOX」や「SKIMA」「ココナラ」などなど。
検索ワードをズラして、表示されるイラストを変えよう
pic -filter:replies min_faves:200 [検索ワード]
[]の部分はワード検索用のスペースなので、関心のあるワードを入れてください。
キャラクターメインのイラストからキャラ画力が見たかったら、「ブルアカ」とか「ユウカ」とか「ダイワスカーレット」とかキャラクター名や作品名を。有望な新人を探すなら、企画系のハッシュタグを使って「#絵描きさんと繋がりたい」とか「#ゴールデンウィークSNS展覧会2023」とかもOKです。画像がいっぱいツイートされてそうなハッシュタグやキーワードがいいですね。
「#ゴールデンウィークSNS展覧会2023」のハッシュタグを付けた画像付きツイートでいいねを100以上もらったツイートだけを見たいなら下のように検索します。
>「pic -filter:replies min_faves:100 #ゴールデンウィークSNS展覧会2023」の検索結果
便利なOR検索も使えるなら使う
「ダスカ」と「ダイワスカーレット」をいっぺんに検索したいときは、「ダスカ OR ダイワスカーレット」と入力するとどちらかを含んだツイートが表示されます。
こういう入力例ですな。
>「pic -filter:replies min_faves:100 ダスカ OR ダイワスカーレット」の検索結果
これはOR検索という手法の組み合わせです。表記ゆれ・呼称揺れにもある程度対応できます。
「ユウカ 水着 OR バニー」でどんな検索結果になるか、もうだいたいわかるでしょう。
検索ワードがないと、とっちらかった検索結果になる
何にもワードを入力しない場合はイラスト以外の写真とか表とか誰かが保存したスクショやらが検索対象に表示されてしまうので、何かしらのワードは入れておいたほうがよいです。
あと、イラスト描いた人は「イラスト描きました」とかあんまりストレートな表現でツイートしませんからね。「樋口描きました」とか「樋口かわいい」とか「バニー樋口」とかになるんじゃないでしょうか。このあたり、ワード選びはちょっとセンスが要ります。「ブルアカ」で検索して「トキ」のコスプレ写真が出たりもするしね。
いいね数を調整して検索結果を絞ることもできる「min_faves:XX」
いいねの数でフィルタリングが可能な「min_faves:XX」は、任意で数字の調整できます。
10000まで上げると相当人気のイラスト(画像)だけに絞れますし、20くらいまで下げると対象範囲が広くなりすぎます。ほどほどにイラストファンに評価される≒ほどほどの画力がある、というラインはキャラクター人気も含めて500くらいかなというのがわたしの感覚。いまさっき軽率に定めました。無視していいです。
リツイート数の下限を設定する「min_retweets:XX」というのもある
「min_faves:XX」はいいねの数の下限を検索結果に反映させるものでしたが、これのリツイート版が「min_retweets:XX」です。
XXに数字を入れて、リツイートが100以上のツイート……という感じで絞り込みが可能です。
いざ、人海戦術の準備が整いました
そんなこんなでワードを変え、いいね数を変え、手を変え品を変え、背景まで”しっかり”描けている(ワタシ基準)イラストレーターと出会える瞬間を待ち続けます。たくさんのイラストが見られて眼福です。
>「pic -filter:replies min_faves:200 skeb」の検索結果
そうやっていろんなワードで検索を繰り返し、初めてお見かけするイラストレーターの方々に「うまいうまい」と画面越しに声をかけながら50名ほどリストに加えさせてもらったところで、第2段階としてその方々のリツイートやいいね欄を覗きに行きます。趣味嗜好が近いユーザー間は繋がりが生じやすいですからね。自分が描く作品の参考になるだろうという思いからいいね欄に誰かのイラストを残しておくことだってあるでしょう。そういった動機に半ばフリーライドするかたちで新たなイラストレーターをぐんぐん掘っていきます。傾向がある分、探しやすいです。すぐにリストは100人を超えます。
で、リストを作っているうちに、「この方法を友人に教えて自分好みのイラストをリサーチしてもらったほうが双方の時短になるんじゃないのか」という思いが芽生えはじめました。まあ、一度受けた以上責務は果たしますが。
もしあなたも特定の条件付きでイラスト巡りがしたいと思ったときは、この方法が役に立つかもしれませんね。
そんな感じで〈Twitterで指定の条件のイラストレータを探してほしいと依頼された〉話でした。
おしまい。
関連リンク
skebで探す!? それも正しい判断です。
コメント,ご意見など (中傷発言はNO)