仕入れた本をメルカリで売る場合を考える
さて、940円で50冊の本が手に入ることがわかりました。現在1冊19円です。
ここからはメルカリの販売ルールや料金体系を把握していない人には初見だと内容がごっちゃごっちゃ(私が整理できてないだけ)になっているので、別ページで試算しておきます。

読むのがめんどくさい人用に簡単にまとめると、以下の条件で損益分岐点を求めたって話です。
- メルカリは手数料が10%引かれる
- 送料は180円で考える
で、それがこれ。
これがメルカリで損をしない公式(条件は上のとおり)。
この公式で考えると、最低出品価格が300円のメルカリで仕入れた本(19円)を販売すると、1冊の利益は71円。取引を50回繰り返すと3550円。
50冊の本を50回取引して……3550円。
しかしなかなかの薄利多売の持久戦を強いられそうではある、という着地を見せたところでまとまったのが、別記事である。
いまので理解が出来なかった人は、復習がてらに読んでください。

ではここからはもう少し屁理屈を押し通して、仕入れの値段を下げる試みに踏み込んでみます。
送料を削って仕入れ値を下げていく
仕入れ値を上げているのが送料なのは、もはや明白です。
経費を求める式の「[A]+[B]+[C]」のうち、Bの削減──送料の削減を目指して、経費もとい仕入れ値を下げたいところ。
それには、
- 369CPに1000円超えの商品を含めるか
- 合計金額を3000円にするか
といった方法がありますが、しかし、送料を削りたいからと言って、高価な本で余計な出費が発生してしまっては本末転倒です。ナンセンスです。
買うなら、個人的な買い物として精算整理できる商品か、すぐに購入費用を回収できる確証がある商品に限ります。私はそういった商品をあらかじめお気に入り登録をしてストックしています。
この方法で[B]はゼロになり、代わりに[C]の値が大きく膨らみます。しかし、すぐさま(月額が引き落とされる前に)回収できるので、[C]の数字はマイナスに転じさせることができます。
いまから実行するのは、
2万円を借りてプレミアム付商品券を2.5万円ぶん買って、2万円ぶんのプレミアム商品券で返済して5千円を手元に残すような、
肉を斬らせて骨を断つ戦法です。
15%オフのクーポンが使えるときに一気に買う
プレミアム商品券の恨み言は横に置いておいて、「20点以上で15%オフ」のクーポンが発行されたときは迷わずまとめ買いしましょう。
そして、さきほどの「すぐに回収できる商品」をカートに入れて、合計金額を3000円以上にして購入してください。
送料は無料になり、さらに合計金額から15%の値引きが受けられます。
例えば、42冊のタダ本に有料本を2冊(1600円が2冊)合わせて購入した合計金額が3200円だったとします。すると、15%オフが適応されて、請求金額は2720円です。これは[C]のボックスにいれます。
「確実にすぐに回収できる商品」という(屁理屈まみれの)条件なので、2720円は一週間もあれば返済できるはずです。
1600円の本を買って、売る
1冊1600円が15%オフで、1360円。
値入れの公式[(仕入額[X]+180)÷0.9=損益分岐点]に当てはめて、損益分岐点は1712円。
1600円で売っていた、売れる見込みがある商品を1712円で売り切るのは決して難しい要求ではないでしょう。逆に言えば、この条件で売れる商品を探しておく、ということです。
3000円の本1冊でも良い
こちらのほうが簡単で、3000円の15%オフは2550円。損益分岐点は3033円です。
3000円を3033円で売ればいいだけ。
なぜこんなにハードルが下がってきているかというと、公式と15%オフの価格が等号するのが3600円で、その値に近づいていってるからです。
3600円以上は価格そのままの横流しでも利益が発生します。
高い商品を扱うべきだって理由がわかったでしょうか。
ここをクリアすると、つまりCが利益として0及びマイナスの数字になると、どうなるのか。
月額料金が減ってくる
[A]が500円、[B]が0円、[C]が0だったら、その合計は500円です。
「基本料金500円の請求」とタダ本50冊が手元に残ります。
500円の支払いで50冊の本を得られたわけですから、
1冊の原価が10円になりました。
原価2.0のケーススタディ
今回のレシート。クーポンは250円の割引が適用されています。
内容の濃い技術書ですが、4000円で買っていただきました。372円の回収差益は基本料金500円と相殺しましょう。
請求される額は実質128円まで下がります(出た、実質!!)。
128円の支払いで50冊のタダ本が手元に。
原価3.0!
なかなかの錬金術じゃないでしょうか。『お金2.0』に寄せたつもりです。
先月の15%オフのときは3冊買って4500円くらい。それもちゃんと売れたので、回収ぶんが1000円を越え、基本料金もオーバー。なので、合算すると、
原価=null
もうよくわからない。
タダ本だけが手元に残る
クレジット決済で請求される額よりも多い額が(メルカリの売上金のなかですが)あり、さらに手元にタダ本が入ったダンボールの箱が残っている。隣人に売るも友人にあげるも自由にできる状態まで持ってきました。
メルカリで売ると結局……
とりあえず原価3円としてメルカリで売るケースを考えます。
300円で売ったら、利益は87円ですね。
コミックの印税が5~10%と言われてますから、単行本1冊(およそ500円?)の印税ぶんより高いですよ。なんかおかしくないかこれ。
しかし、これだけ仕入れを叩いても、結局は薄利に終わってしまう。まあスタートラインがここというだけで、500円とかで出品すれば利益も2.5倍とかにはなるでしょう。
無料で売っていたような本が、メルカリに持っていくだけで(300円で)ほんとうに売れるのかと疑い深い方が多いですが、本そのものではやはり売れたり売れなかったりです。
しかし、本の売り方も一つじゃないですし、購入の決め手となる一押しのアイテムとして使いましょう。つまり交渉材料……。ヒントっぽいことだけ言う。気づいて。
ネットオフの買取に回す「錬金術」はできません
公式のアナウンスには「タダ本サービスで購入した商品は買取サービスでは買取できません」とあります。
ネットオフは新規のお客さん向けに最大2000円アップの買取お試しキャンペーンをほぼ常時おこなっているので、そこで錬金術のルートも画策していたんですが最初からしっかり対策済みです。
どういう仕組みでネットオフのチェックにかかってしまうのかは不明ですが、最悪の場合には会員解約なんて事態にもなりかねませんし、止めておいたほうが良いですね。ほんと、やらなきゃいいけど。
おしまい。
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