「話す口はひとつだけなのにもう一台携帯電話を買う理由があるとすればそれは”スペア”のため、なんでしょうな」というのがこの記事に内包した思いです。
ライブ選考の発表が来ました。総勢45組。

二次通過って言い方は変更になったようですね。意味合いはあまり変わらないと思いますが、ここだけでも訂正の意を表明しておきます。(面倒なのでこれより下でも”二次”と表現します)
45/666(初期通過合計)なので一割未満にまでがくっと減ったわけですが、例年の数字に比べるとほぼ同数と言っても間違いじゃないかと。一次の666組が多すぎたんですよやっぱり。
で、勝ち進んだアーティストを見ていくとROJACK熱が急激にそして急速に冷めてきた。勝ち進んだ方々には、決して気持ちよく受け止められるような言葉じゃないでしょうけれど。
端的にいうと「全然納得できないなあ」という感想。
がっくり、よりも”意気消沈”がしっくりくる感じ。
自分の思うようにいっていたら「そうそう、わかってるじゃん」とかふんぞり返り、自分の思うようにいかないと手足バタバタさせて駄々をこねるような人間性(あくまで人間性)をいかんなく発揮した発言に自分でも心配になる。かわいいなあ、こいつ。社会に溶け込んでいけるのかな。
スクエニもびっくりの”単なるファンタジー”
納得できない理由としては、「このアーティストが通らないなんて」のパターンと「このアーティストを通すなんて……」のふたつ。 当たり前のことを言ってしまった。
実は私もいそいそと「聴けるまとめ」を作っていまして、あのなかに優勝候補だと思ったアーティストをけっこう本意気で混ぜていたんですが、その一方で、二次には残ってくるだろうけど私にはバチコーンとヒットしなかったゆえ泣く泣く弾いたアーティストもいたという背景がありまして……。
「私は市場を俯瞰で見ることができる」とでもいいたげな上から目線はほんとに謎ですが、とにかくそんな言い訳もはさみつつ結果だけ見ると、まとめに入れさせていただいた計42組のなかで二次に進んだのは7組でした。少ない、とみるのが正しいのか、それすらわからない。泣く泣く削った組が7組いるからバランス感覚は案外いいのかもしれない。
結果と予想がどうであれ、「あれは予想云々は関係なく個人的なプレイリストなんで! 体温が上がる曲を集めただけなんで! ええ!」の一言で片がつくので私が傷つく要素は無いんですが、しかし、改めていいプレイリストに仕上がってるなあ、私のまとめ。
40分ほどなので聴いてくださいよ。
「二次通過は確実でしょう」なんてテキストと一緒に動画をtwitterで呟いてしまったGEEK STREEKSのみなさま、すみませんでした。
9mmもどきよりかっこいいのになあ。
ジェネリック再び?
一次の頃の話なんですが、最初に書いた記事内でナイトサファリを俎上に載せて「出発点から動いてない」的なラインで批評というか批判をしたんですよ。思惑がよくわからない、と。ナイトサファリだけに十字架を背負わせたのは反省しています。
その後、知人に「相手に届いてないのは批評だろうが批判だろうが、陰口なんじゃないのか」と諌められまして。知ったコッチャねぇやい、と思ってたタイミングでナイトサファリのメンバーにアカウントをフォローされまして、いやあ、怖かったですね。届いているんだもん。
恐縮どころか戦々恐々でした。アメリカバイソンでも派遣されるんじゃないかと。
そんな小話から本筋に戻すと、「もうちょっと出発点から移動しないと差別化が測れないよ」と思うバンドが何組かいたんですよ。既存のあのバンドとの違いがわからんなっていう。
渋谷系にみられた「まんま使いの文化」のロック版といえば聞こえはいいけどそれ以外の面白さがないために(見いだせないために)、結果「なんだよこれは……」となったパターン。実姉の美貌を自慢する弟みたいな。虎の威を借る狐? そうじゃなくてお前本来の凄さを見せてくれっていう。うまいこと言えないんですが。
私が気付いてないだけで実際はもっとふんだんにネタが面白く仕込まれていて、「パッチワークもここまでくれば多分にアート化している」楽曲なのかもしれない。
andropが有名になってきた頃、「RADWIMPSと同じやん」って声に対して「ふたつの違いが見出だせないなんて可哀想」とあっち側をバカにしていましたが、どうやら私もあっち側に行くときが来たようです。みなさん、さようなら。
キツネアザミってバンドを聴いたんですけど
愛知は名古屋のバンドです。今回始めて知りました。基本的に知らない人ばっかりでしたが。二次に残ってちょっとびっくり。
キツネアザミの詳細ページ
<http://rojack.jp/contests/rijf2017/artists/35044>
—新感覚ギターロックバンド—、ほほう。
まとめの申請見送りを受けたときに「応援コメントに見せかけた皮肉たっぷりがあるのになんで私のはダメなの?」と憤慨していたコメントっていうのが、キツネアザミへのこのコメントです。
単音リフに4つ打ちというテンプレ的な作りなので、10代音楽ライト層のキッズにはそこそこ人気出ると思います。ビジュアル面をもっとカッコよく、且つ何か音楽的特徴、深みを持てば何千何万いるバンドと差がつけられるはず!応援してます!
よっさん(27歳・女性)2017.04.30
応援コメント欄より引用
よっさんさん、ウヒヒなあなたのことが好きになりそうです。
でもたぶんややこしい性格なので少しすると嫌いになりそうです。
ひとつ加えるなら、「単音リフに4つ打ちという(現代性を鑑みればもはや)テンプレ的な作りなので」ですかね。どこいった新感覚。
これのイントロ(半透明少女関係みたいなやつのあと)、アンサンブルが9mm Parabellum Bulletの『discommunication』なんですよ。ああ、断定はよくないので
「『discommunication』から出発しているとしか私には思えないんですよ」
としておこう。拍飛び越してスネア四発からAメロに入る流れとかまんまじゃないですか。
で、このネタを仕込むのは楽曲的出発点としては別に文句なんかはない。
「ああ、discommunication持ってきたんだな」でおしまい。が、曲全体として別に面白みのある曲でもなかったので、気持ちよく評価できない。
パクリかパロディかっていうのは、全体で見ての分量であったり類似性の濃さであったりお互いの認知度であったり感覚頼りなところが多いけれど、一聴したときの第一印象としては、「店員に商品を見られながらもダッシュで店を出て行く」ような感じというよりは「内ポケットに入れて、会計を済ませた人と一緒に出ていこうとする」感じに近い。この比喩にもとくに意味はない。
キツネアザミって草の名前なんですけど、この雑草は「アザミに似ているから」っていうのが命名の理由でして。それがまた拍車をかけてくる。
「ひょっとしてオリジナルを押し通すつもりなのかな」って疑念に。
がっつりリフを寄せていないところが余計に疑念の余地を残してるんですよ。9mmに寄せてないかと言えば十二分に寄せているんですけど。音とか意識して作ってると思うし。
あとはたぶん爆裂パニエさんも入ってる。爆裂パニエさんといえばTRANS LUCENT LADYのAメロもパニエフレーバーだった。Time ParadoxのScarletも9mmの臭いがした。声はLAST ALLIANCEに近いですが。
もしかしたら彼らは逆訴訟型バンドなんじゃないのか、と思う。
オレンジレンジのビバ★ロックが流行ったときにそれっぽいのを作って、「なんだよそれ、ビバ★ロックのパクリじゃないか」とでも言われようものなら「違う! コレはZebraheadとKISSのパクリなんだよ!」と開き直って元ネタの元ネタを周知させるっていう啓蒙活動をね、高校時代にやってまして。そういう類の活動なのかもしれない可能性が”微レ存”(死語)です。
もしくは「名前だけでも覚えて帰ってください」を地でやったか、ですね。
最初から上に行く気はないようなね。
まあ、全部冗談ですけど。
審査なんだから
繰り返しになるけれども、審査にこういうの持ってくるのって、もったいないなというのが率直な意見です。いつもどおり遠回りしたけども。バンドの方々と言葉をかわしていないから一歩的な推論で進めてきたけども。
──彼らの将来に本当にベットする気があるのか、製作委員会。
という気持ちもなくはない。むしろありありのアリーヴェ・デルチ。みなさん、さようなら。
優勝候補やその対抗馬になるんだと思っていたバンドが軒並み進出していなかったために運営憎しモードに入っている。製作委員会のセンスと私の好みが全然一致していないんだなって、割り切ったけど。いいバンドを発見する機会を与えてくれたことは素直に感謝している。
単なるファンタジーはもう少し続きます。
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