絶賛青春取り返し中の私にはなんとも耳が痛いというか、やけに眩しいというか。ちょっとディフュージョンかけすぎじゃないですかね。
そんな『NEW GAME!』の感想です。
『NEWGAME!』、制作は動画工房
着実にそのファンを増やしつつある動画工房──。
とか言ってたら中の人っぽい方の憤慨ツイート集を見てちょっと心が荒んでます。
時期的に三者三葉プロジェクトについての言及っぽいんですが、好き勝手に持ち上げるネット民に自分も含まれているが故に、悪い状況づくりに加担しているような申し訳無さが多少。
でも視聴者は本能的に評価をするものだし。「ものを作ること」と「多人数で何かをすること」に生まれがちな不満がごっちゃに混同した結果の発言なんじゃなかろうか。
とにもかくにも各キャラ表情の見せ方がすごく上手いし、(><)的なデフォルメもかわいいので私は好きです。
動画工房のハイライトの付け方が好き
動画工房のつけるハイライトって特殊で面白かったんですけど、今回は普通ですね。※ナマ言ってすみません、全然普通じゃなかった。
この縁の白い部分多めでキューティクルラインが地続きな感じ。
工夫されたカメラアングル
第1話冒頭、ADをアシスタントディレクターと間違えたシーンの土下座。
イモムシみたいな青葉。長髪はちょっと屈もうものなら床に簡単に付着するから写すにもキャラ動かすのにも扱いづらんですよね。
次のカット。
くしゃっと潰れた前髪、おでこと指先についた二段目の濃陰で青葉の「土下座」のどこが接地面でどこが接地面ではないのかがすぐわかる。
要するに、これ地面(コンクリート)のしたから撮ったアングルになっていて実写だとちょっと手間のいるめんどくさいショット。ガラス張りとか持ってきてね。
これもしかして着想はアダルトなビデオでたまに見かけるやつから来てるんじゃ……。あの、二時間尺とかだと30、40分くらいにミニコーナーっぽく挟んでくる、けど15分くらい時間割いちゃうあの。
冗談はさておき、ヨコから描くとこんな感じ。まあマウスで描くとこんなもんですよね。りんさんの骨格とかはノータッチで。
制作ブースでのカメラの工夫
メインの舞台である「デスク周り」は、(基本的に全員が作業中なので) 4人が背中を向け合うちょっと変わったシチュエーション。パーテーションも目線より完全に上に伸びていて、個人作業向けにつくられた空間。
デザイン・アート系の会社なのでColorfulなものが目立ちますが、パーテーションの壁が緑なのは目を休める/心をリラックスさせるといった心理効果を狙ったものですよね。
学校の教室のように皆が黒板に身体の正面を向けているわけでもなく、円卓を囲って皆が談笑するわけでもない。顔が撮りにくい環境である。
だからたとえ4人の中心にカメラ置いても、肝心のかわいい表情が撮れないわけです。みんな外側を向いてますからね。
ならばいっそ、みんなのPCのなかにカメラを仕込んじゃいましょうと。なんかこう書くとストーカーのそれっぽくなりますが。
そうすることによって中心に据えたキャラは正面から、両サイドのキャラは横顔なんかが奥っ側に見えたりする。つまり、こういう画面になる↓
これはOPの映像で下図のAの位置からのカメラワーク。
これが青葉側Bから撮れば青葉と奥にはじめ、青葉側Cから撮れば手前に青葉 奥にゆん、となる画面作りができる。1話ではひふみから八神のデスクを眺めるカットもあったような。
会社はまだまだスペースもあり、会議室や他の部署(シナリオ班とか?)も同フロアにいるっぽいが、メインはここ。限定的な狭い空間をどう使っていくかが重要になってくるんじゃないっすかね(投げやり
OPとED
OPEDともに絵コンテは動画工房の前制作作品『三者三葉』の監督もつとめた木村泰大。
サビ前の「1,2,3,4」のゆん氏のぐっと拳握るポーズがかわいい。
OPの全尺ver.ってイントロからサビには進まないと思うんです。すげーなんとなくですが、やや急にサビに戻ってきてるような気がする。OPサイズ用に編集したんだろうかと(CD聴きましたがそんなことなかったぜ!
EDは……Silent Sirenの『八月の夜』っぽいなあと思いましたとさ。
おしまい。
コメント,ご意見など (中傷発言はNO)
ディフュージョンかけすぎですね、特に三者三葉はひどかったです。
特に深夜アニメは動画工房に限らずぼやぼやした画作りが多いので業界には反省してもらいたいですね、はっきりいって見辛いだけです。
三者三葉もディフュージョンが強めの作品でしたね。記憶に残ってます。
ネコを追っかけてていたりごちそうを目の前にしたり、本人がトキメキタイムに入っているようなときに、
きらっとふわっと(ぼやっと)させるのがDFは効果的なものだと認識していますが、
常に効果がかかっているとたしかに目が緩んでくるような感覚があります。食レポ番組などでラーメンに四方から光をあてたときの「無理っぽさ」が目につくような。
ポジティプな作品背景(彼女たちの世界はこうも輝いている、といった趣)からの措置なのかは予測の範疇を出ませんが、たとえば手抜きやごまかしのための強めDFということも私にはまだ判断・断言のできないところです。ですので一口に「反省」というのもムツカシイ表現かなとも思います。
私とあなたと、あともう少し居そうな見辛くて困っている人の気持ちが伝わればいいなと、そう思います。