第2話「じゃんぐるちほー」
この文字が読めない。〇〇エリアはわかるんだけども。
かばんの声にだけは反応と返答をするラッキービースト。
ラッキービーストがジャパリパークの説明をする。ここでだいぶ核心に迫っているのだが、延々と説明が続くという演出として文節だけ抽出したカットをポンポンっとつなげる。疲れて話に集中できないかばん、という二つ目の理由付けも完璧。この演出により肝心の謎が謎のままで視聴者を惑わせる。
「いま、なにかすっごいこと言わなかった?」が印象として残るだけ。
上手いなー。綿を背中に放り込まれたようなモドカシサやムズ痒い感じ。
ここでラッキービーストが説明したこと
- パークは気候をもとにして5つのエリアに分かれている。
- それぞれに動物や植物が展示されている。
- フレンズと呼ばれる生き物たち、彼女らはその動物や異物(※コメント欄にて言及)と……。
①5つの気候帯は地球と同じですね。熱帯・亜熱帯・温帯・亜寒帯・寒帯の5つ。
地球の未来なのか地球の縮図としてみるべきか。火星とかかもしれない。『トータル・リコール』みたいな。
②展示。なにやら物騒な物言いだが、展示物というのは大抵が管理されているものである。
③フレンズの詳細がちらり。異物と……の次に来るのは「配合」だろうか。
”異物”がいったいどの種のことをさすのかは不明。ヒト(女子)と動物(ここではヒト以外の生物の意)や異物、をかけ合わせたものをフレンズと称するのか、動物と異物(ここがヒト)をかけ合わせたものが”彼女ら”=フレンズなのか。たぶん後者ですよね。恐い展開をとりにいくなら。(※コメント欄にて別意見の言及あり。ありがとうございます)
ラッキービーストの台詞から、この作品があまたの簡易で安易な擬人化作品の系統ではないことがわかる。あくまでも擬人法は表現方法のひとつであって、大前提として対象は人間でないことが条件なのである。
なので、さっきの共通言語”アニメ語”の話も見方を改めるべきで、実際はひとつの言語(日本語の可能性が高い)なのかもしれない。
これはキリスト教圏内ではウケなさそうだな。こういうの神への冒涜なんじゃないか。
よくしらないが。
なんのフレンズの足跡なんだ……?
大きな川の向こうの砂漠地方
カワウソやジャガーとともに川を下り、さらに大きな川に出る。バスの運転席を運ぶあの川。
さきほどの人類史にならうと、アフリカにいた人類の祖先はバブ・エル・マンデブ海峡を渡りアラビア半島に移住した「南ルート説」というものがある。現在はサウジアラビアなどがあるアラビア半島は当時も内陸部において砂漠地帯だったとされている。
バブ・エル・マンデブ海峡という名の由来は、潮の流れが急なことや強い季節風などで航海が困難なことから船乗りがアラビア語で「涙の門」と呼んだため。橋が壊れていたのも潮の流れのせいでしょう。
その後、運転席を運ぶさいにジャガーが「川の向こうは砂漠地方でこっちはジャングル地方」と言いました。
ははあ、何か視えてきたぞ。
これをけものフレンズ二話での動きにシンクロさせてみましょう。
サバンナから移動しジャングルを抜けて川に出ると橋がなく、ジャガーとともに左方向へ川を下っていく。川幅は広がり、さきほどの発言
ジャガー「川の向こうは砂漠地方、こっちはジャングル地方」
紅海を川と見ると地形は似ている。人類が歩んできた道すじも。
大きな川に出たあと、頭がハッピーセット カワウソの指差す向こうに何やら背の高い建造物が見えます。三話の山とは別物だと思う。地図状の方向でいうと、メッカがあるあたりでしょうか。
メッカの近くにジッダという都市があり、そこにはジッダ灯台なる巨大な灯台があるそうだ。1990年に作られた現存する一番高い灯台である。ちなみにジッダタワーという1000m越えの巨大なビルがいまなお建設中である。ひょっとして、未来? 『猿の惑星』でいうところの女神像的なアイテムなのかどうかは……どうだろう。
そんなことを予感させつつ、人類の祖先と同様に一行は砂漠地方へと移動していきます。
……が、バスのバッテリーが切れている。高山の上に充電設備があるらしい。
第3話「こうざん」
一話単位でみると、一番しっかり出来上がってる回だったかと。だからみんな「三話までは観て」と言うのかな。いい出来でした。
トキが登場。
ハイライトがない。学名はニッポニア・ニッポンのはずだが少し表記が異なる。
公式サイトにケモふれ図鑑ってページが有りまして、かわいいキャラクターがいっぱいいるんですが、絶滅種は瞳のハイライトが描かれてません。かなしい。(※2018/9/10追記 『けものフレンズ2』立ち上げに伴い該当のページは削除されたようです)
(公式サイトのペラトップにフレンズたちの立ち絵があるんですが、かばんちゃんがいないの。お別れENDの示唆っぽくもある)
トキの発言のなかで「動物だったころより便利に飛べる」「フレンズの身体だと勝手が違うみたい」というものがある。二話のジャングル小道でもラッキービーストが説明していたように、本来の動物だったときのサイズからフレンズ化した場合大きくなったり(小さくなったり)する。しかし、フレンズ化した彼女らの意識(人格のようなもの)は実質動物のもののようである。
トキの性質を獲得したヒトではない。ヒトっぽい性質を獲得したトキなのだ。
どうしてもビジュアルイメージと人間本位な考え方で勘違いしていた。言われてみれば一話からキャラクター紹介のたびに出ていたではないか。「サーバル」あるいは「トキ」と。
ラッキービーストの「トキの声はカラスに似ていたようだよ」との発言。やはり絶滅してしまったのか。
ちなみにトキにまつわる昔話とは秋田県に伝わる以下のようなものである。
諸国を回っていた左甚五郎という男がおり、大館の地に神社を建てることになった。その途中、腹が減ったので地元の農民に握り飯を乞うたものの、「お前のような下手糞な大工にはやれねぇ」と断られてしまったため、怒って杉のくず材で鳥をかたどり、それに田畑を荒らさせた。その鳥がトキであるが、彼は怒りのために鼻を開けるのを忘れてしまい、そのため鳴き声が鼻声になってしまった。
wiki「トキ」の項より
サンドスターについて語るトキ。
湿度・温度・日差しなどを変化して管理しているらしいが謎が多い。
今年の噴火によりかばんは誕生した。トバ・カタストロフ理論あるいはトバ火山がモデルかもしれない。(時間の概念はある。しかしトキはいつその情報を仕入れたのか?)
サーバルがほかのフレンズにたいして「ちゃん付け」とそうでないときがある。これもやや気になるところ。
サーバルが登頂して充電完了のタイミングがばっちしキマってる。レンジでご飯温めている間に漬け物切るみたいな。うまいな。トキの歌声の変化は、かばんに声の出し方を教えてもらったから上達したのかと思ったら紅茶の効能だったなんて……。
高い山のうえのアルパカ
アラビア半島の左下にナビー・シュアイブ山(:預言者シュアイブの山:の意)という山があります。このあたりで一番標高のある山です。そこでは「博士」の助言によりアルパカがカフェを営んでいました。
預言者というのは未来を見通す占い師(つまり”予言者”)のようなものではなく、啓示された神の意思を伝達、あるいは解釈して神と人とを仲介する者、のことを指します。
アルパカはカフェを始める前に博士と接触しています。ううむ。
「博士=神」の説を唱えてみたり
博士は神なのだろうか。
そういえば、コーランもモーセ五書も旧約聖書も書物だ。としょかんには本がある。
OPのイントロで荘厳な鐘の音がなっている。これは福音と捉えて良いのではないか。
日の出から一周戻って日の出、というのはイエスの誕生、復活……なんてやりすぎか。
……しかし、これはなにかにおうぞ。
下山後、バスを動かすラッキービーストと一同。
サーバルの「動け!」に反応してバスが動いたのか、ラッキービーストがタイミングよく動かしたのだけなのか。なんにせよ、わはははってどこかおかしいぞ。もしかして偏桃体に支障があるんじゃないのか?
三話までの総括
と、三話まで観ればこの世界が異様な雰囲気に包まれている気がしてならないのはわかるはずなんですが……。ここからどういった展開を見せるのか。
おすすめできる要素たっぷりなのに、ノイジーマイノリティが新規を遠ざけてる節もあったりしてなんだか。
コメント,ご意見など (中傷発言はNO)
楽しく拝見させて頂きました。感謝です
ところで、
×異物 ○遺物 では
絶滅種や神話生物のフレンズも出てきたことですし
名無しさん、コメントに加えそのような細部までじっくり読んでいただき、本当にありがとうございます。
なるほど、遺物ですか。そのほうがしっくりする部分が多いですね。ダークに受け取りすぎました。
ハカセの予想などはまったく的はずれでしたが、OPの画もかわり第二章が始まったようで毎週が待ち遠しいです。