アニメ『夏目友人帳』シリーズの主題歌とクレジットのこだわり

夏目友人帳 伍 ED アニメ感想文
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プロのお仕事に対して、その道を志したわけでもないズブの素人が「こだわってる(キリッ」なんていうのはおこがましさの極みでしかない。身体はおこがましさで出来ている。キリッ

みなさん観てますか? 『夏目友人帳 陸』。

私は五期からの視聴参入なので、世界観も半分は掴めているような半分も掴めてないような心持ちで観ています。もう五期にもなると、夏目がどういった人間であるかとか、塔子さん夫婦との関係性とかはシリーズごとの冒頭に毎度説明なんかないわけで。多軌ってかっこいい字面だなぁとかなんとか思いながら「ほんわかいい話」を求めて視聴してます。

どこの声とは言えませんが、私が観ていた五期は夏目友人帳のナンバリングシリーズとしては中くらいの評価らしく、一期や二期はもっと良質だった。らしい。

それが六期になって「五期はなんだったのか」ばりに盛り返していたそうで。
「面白いよ」と随分と前から耳にしていた夏目友人帳に数年遅れで片足を突っ込んだのでこれをなにかの機と捉え、とりあえず私も一期から観てみようと思います。

 

EDのクレジットの話しますね。楽曲タイトルが出るタイミングの話。

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楽曲の展開を見計らったクレジットのタイミング

夏目友人帳 陸OP
『夏目友人帳 陸』OPより

 

EDやOPのスタッフクレジットも作品のいち部分であり重要な役割を与えられた部分であること、クレジットの出し方にも自由さや制約や暗黙の了解があることなどを知ったころ、もっとこの土壌は面白くできるだろうと考えていた私は、ひとつの(有効かもしれない)案を思いついた。

「まあ、私が思いつくことくらい偉い人がすでに思いついてるだろうしすでに実践してるだろう」

とすぐに反省したものの淡い期待も捨てきれないでいたとき、制作が「朱夏」となった夏目友人帳の五期放送を観て仰天した。

そういえば好きなアニメ制作会社として私はブレインズ・ベースをあげることが多かった。──のくせに夏目友人帳は未チェックだったのだから説得力の欠片もない。

ブレインズ・ベースから派生(独立?)して新しく立ち上がったアニメ制作会社の「朱夏」が五期からは制作のクレジットになっている。「だから実質はブレインズ・ベースのまま」というと語弊が生まれるに違いない。GAINAXとTRIGGERはどちらがGAINAXか、という命題と同じくらい不毛なお話になるだろう。

脱線してしまった。

仰天の話。

EDやOPにタイアップする楽曲がありますよね。五期の『夏目友人帳 伍』だったら敬愛するAimerさんの『茜さす』だったわけですが、これが歌詞のなかにタイトルと同じ言葉が出てくるタイプの楽曲。タイプってほどでもないけど、その、ビーイング的な。

メロにのった「茜さす」のワードが飛んでくるタイミングで

「エンディングテーマ『茜さす』」のクレジット(テロップ)が出て来る。視覚と聴覚のダブルパンチ。

アニメ夏目友人帳 伍 ED

これが確信的に行われている。

やっぱり双方に大切なテーマ曲ですから、売れて欲しいとまで直截的でなくても認知はして欲しいじゃないですか。気配りと言っていいのかは怪しいですが、親切だなあと思うわけです。

販促方法としてお見事。ここに気を遣えていないED(やOP)多いです。このテクニックは前提として「タイトルがメロのラインに登場する」という条件があるので、一概に簡単なことではないのでしょうが。

聴きどころとしては「茜さす」のラインがやっぱり私も好きなんですが、一番盛り上がる・印象を強く与えるのはやはりサビの頭だとも思うので、サビ頭でのタイミングでなくワードとクレジットを合わせたタイミングで出していることから偶然じゃないと思います。

五期のOPはどうだったのかの検証

後出しジャンケンのかたちではあったけれども、私が(私も、にしておこう)思いついたこの演出が偶然なのかどうか、とりあえず手が伸ばせる範囲の資料で確認する。五期のOPはササノマリイの『タカラバコ』でした。

「タカラバコ」というラインは出て来るには出てくるんですが、OP尺でいえば80秒位、まさに後ろも後ろ。ではどのタイミングでオープニングテーマのクレジットが出るのかというと、定石どおりサビの頭。

アニメ夏目友人帳 伍 OP

このことから”クレジットを合わせにいく”にしろ、タイミングの調節ができる範囲にも限度があるもよう。バランスが崩れてしまう手前の限度。バランスが崩れるとどうなるかというと「やけに演出めいた」ものに変貌してしまうわけです。それはたぶん本意とはズレてくる。

六期でも確認できたクレジットのタイミング

なるほどな、と何がわかったわけでもなく納得していたのですが、この度早くも『夏目友人帳 陸』つまり六期が放送しております。そっちも確認しましたよ。

アニメ夏目友人帳 陸 OP

OP:佐香智久『フローリア

サビの頭が「フローリア」のラインで始まるのに合わせてクレジットもサビの頭で同時に出てきます。

アニメ夏目友人帳 陸 ED

ED:安田レイ『きみのうた

サビの後半パートに「きみのうた」のラインがあって、クレジットのタイミングもここにドンピシャ。

ここまで確認できたとなると偶然ではない。とはいえ、このアイデアが一期から行われていたのか、ブレインズ・ベースや朱夏のお家芸なのか、数多くのOPやEDを手がける大森貴弘の持ち技なのかわからないんだけど。そこがわからないと、ほとんど意味ないしなあ。

(※youtubeで過去シリーズのOPやEDがいくつか見つけられて、一期のEDはタイミングがあってるけど、OPの喜多修平『一斉の声』は合ったなかったりしてました。『デュラララ!!』でも確認)

結論めいた要約

なので、条件としては「尺の中盤あたりでタイトルと同じ言葉がでてくる」場合、この演出を差し込むことがある──くらいの非常にABOUTでFUZZYな結論が導き出されました。

これはもう、OP曲ED曲のコンペ発注のときに、制作側からある程度の注文あるいは協議提案がなされてるんじゃないかと推し量ったりするんですが、そこまでアニメーション制作会社にパワーがあるのかは知らない。レコード会社のほうが強い気はする。

と、そんな小話でした。

これからもEDやOPでテーマ曲が出ることがあるでしょうから逐一チェックしてみてください。いろいろ想像できて面白いですよ。

関連リンク

アニメ『夏目友人帳』公式サイト

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